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旅行産業に「イノベーション」を-JTB田川社長、20年へ投資継続

  • 2014年1月23日

▽ルックJTB200万人へ、“グローバルDMCネットワーク”拡充

 2014年の重点推進事項のもう一つ、“グローバル事業の本格展開とグローバルDMC”でも、“2020年ビジョン”の実現に向けて積極的な投資を継続する。JTBのグローバル事業は、日本発の海外旅行である“インハウス事業”、現地からの訪日旅行である“インバウンド事業”、そして海外発海外の「アウトバウンド事業」からなる。

 全体としては、アジアなど新興国市場におけるイン/アウト双方の需要取り込みと、これまで培ってきた経営資源やビジネスモデルから、グローバルに通用するプロダクト、サービスを生み出す取り組みを継続。また、各国でのM&Aなどによる現地法人、拠点の設立も続ける。

 このために、2013年度からの3年間で最大210億円を投資する計画で、すでに初年度でブラジル、ミャンマーに現地旅行会社との合弁会社を立ち上げ、バンコクでは現地発の旅行販売とルックJTBの顧客対応などを担う大規模拠点も開設した。

 また、既存拠点を含めて“グローバルDMCネットワーク”としての機能強化もはかる。従来、「JTBの海外事業会社は日本とだけつながってきた」が、これを「世界発、世界着としてのネットワークを構築し、グローバルレベルでの交流文化を進めていきたい」考えだ。

 このほか、特に“インハウス事業”では、現地でのDMCとしての機能を強化し、例えば“マイバス”など着地型商品を拡充するなどし、ルックJTBの取扱人数200万人をめざす。“アウトバウンド事業”では、現地在住の日本人需要の獲得を推進するとともに、オンラインの分野でも競争力を向上する。