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成田、訪日ムスリム観光客向けに受入環境整備-ハラールフード提供も

  • 2013年12月3日

 成田国際空港(NAA)は、このほど訪日ムスリム観光客向けの受入環境を整備するとともに、サービスを拡充する。東南アジアからの訪日観光客の受け入れ強化をはかるため、同エリアの観光客のなかでも割合の多いムスリムに対し、ハラールフードの提供や礼拝スペースの拡充などをおこなっていく。

 ハラールフード対応については、有料待合室の利用者に対し、国際線機内食向けのハラール専用キッチンがあるコスモ企業、ティエフケーの工場で調製されたハラールミールのケータリングサービスを開始。第1ターミナルの有料待合室11室ではコスモ企業調製のミールを東京エアポートレストランがケータリングし、第2ターミナルの有料待合室12室ではティエフケーがケータリングを提供する。ケータリング利用者は5日前までに事前予約する必要がある。12月1日から予約を受け付けし、12月6日から提供をはじめる予定だ。

 また、2014年夏までに、旅客ターミナルビル内にハラール専用キッチンで調理した料理を提供する「ハラール認証レストラン」を導入するという。

 礼拝スペースについては12月1日から、現在両ターミナルの出国審査前にある、祈りや瞑想などのための施設「Silence Room(サイレンスルーム)」について、利用者にわかりやすいよう名称を「Prayer Room(礼拝室)」に変更。2014年1月には身体を清めるための水場施設も設置する。

 さらに、14年夏までに、出国審査後のエリアに礼拝設備を新設。第1ターミナルでは中央ビル2階の28番バスゲート付近、第2ターミナルでは本館1階70番バスゲート付近に設置する予定。第2ターミナルの新設地については本格的整備をおこなうための暫定施設との位置づけで、水場の整備はおこなわない。

 このほか、NAAは空港スタッフに対し、ムスリムに対する知見と理解を深め、きめ細かいサービスを提供するため、ムスリムが重視する戒律や生活習慣などに関する研修を実施。12月19日に150名程度におこなう予定だ。