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最優秀添乗員はJTBサポート中部の林氏-ツアコン・オブ・ザ・イヤー

  • 2013年9月19日

(左から)坂口実氏、加治文子氏、林勝重氏、村松政美氏、林正実氏 ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー実行委員会はJATA旅博2013の会場で、ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2013の表彰式を開催した。日本添乗サービス協会会長の山田隆英氏は「ツアーコンダクターは旅の演出家として、お客様の安全安心を守り、旅の感動を与える、たいへん大切な素晴らしい仕事」である一方、「高度な専門性のある職業だが、世間的には必ずしも適正な評価はされていない」と課題をあげた。今回8回目となるツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーで「ツアーコンダクターの皆様に希望と光を与え、その栄誉を讃えたい」考えだ。

 また、表彰式で登壇した観光産業課長の石原大氏は、ツアーではさまざまなトラブルが発生するが「直接のトラブルへの対処だけでなく、トラブルに巻き込まれていない人にも気を配り、どう円滑に旅行を遂行するのか、(ツアーコンダクターは)目立たない影の縁の下の力持ちであり、非常に重要な仕事をしている」とツアーコンダクターの意義を強調。表彰式を見学していた学生に向かい「やりがいのある仕事の1つとして認識してほしい」と呼びかけた。

 グランプリ(国土交通大臣賞)は、JTBサポート中部の林勝重氏が受賞。林氏は、2012年5月に「青蔵鉄道で行くチベット・ラサ」ツアーの3日目、高山病で参加者が体調不良を訴え、その後容態が急変した際、とっさに人工呼吸や心臓マッサージを繰り返し、ガイドに救急車を呼んでもらうなど対応を実施。他の参加者に対しては、「自身は病院に付き添うのでガイドのみで観光に出発する」旨を説明した。参加者はその後亡くなったが、林氏はオペレーターと事後処理、公安の検死、日本との連絡、遺体の搬送や保険会社への連絡など、通信状態が不完全な地域にいたにもかかわらず適切な処理をした。

 他の参加者には不安を与えぬよう、亡くなった参加者は現地で入院したということでツアーはそのまま継続し、無事終了。今回の事故を機に、JTBサポート中部では高山ツアーにおけるガイドラインが作成されたという。

 また、準グランプリはジャッツの村松政美氏が受賞した。村松氏は日本旅行による募集型企画旅行専属の女性添乗員第1号であり、2012年度は日本旅行の「マッハ」「ベストエクセレント」に197日添乗。お客様目線に立った対応で多くの依頼が入っているといい、「お客様アンケート」でも5段階評価で4.9点と高い評価を得ている。旅行会社からの信頼も高く、日程や手配内容に関して旅行会社担当者に進言し、積極的にツアー造成に関わった点などが評価された。

 その他、各受賞者は以下のとおり。


▽ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2013
グランプリ(国土交通大臣賞)
JTBサポート中部 林勝重氏

準グランプリ(観光庁長官賞)
ジャッツ 村松政美氏

委員長賞
ツーリストエキスパーツ 加治文子氏

会長賞
ANAセールス 林正実氏

会長特別賞
トップ・スタッフ 坂口実氏

優秀賞
ツーリストエキスパーツ 並木彩氏、橋間邦仁氏
JTBサポートインターナショナル 望月一久氏

奨励賞
ツーリストエキスパーツ 今井博子氏、勝野弘子氏
沖縄ツーリスト 宮城恵氏
エスティーエス 平井隆司氏
トップ・スタッフ 河内美恵子氏
フォーラムジャパン 三枝定一氏