ハワイ、13年の目標は13%増の164万人-隣島と島間の座席が重要

  • 2013年3月24日

HTJマーケティング本部長のミツエ・ヴァーレイ氏 ハワイ州観光局(HTJ)は3月19日に東京で開催した「ハワイアイランズ・セミナー&ワークショップ2013」で、2013年度の日本人観光客誘致目標が前年比13%増の164万人であることを発表した。

 マーケティング本部長のミツエ・ヴァーレイ氏によると、2012年の日本人訪問者数は航空座席数増加の後押しを受けて前年比17%増の145万人に達し、総消費額も21.7%増となった。「大変良い数字をあげることができたのは日頃のご尽力とサポートのおかげ」と謝辞を述べるとともに「2016年までに200万人の目標に向け、2013年の目標も非常に高い数値だが尽力していく」と意欲を示した。

 2012年は日本市場のみならず、ハワイのインバウンド全体が11%増と活況。日本を含む主要5マーケットはいずれも2ケタ増の伸びとなった。日本はアメリカ本土(シェア:62.45%)に次いで2番目(同:18.5%)でハワイにとって重要な市場であるが、座席供給量は日本路線が14.5%増の見込みであるほか、台湾ではビザウェーバー開始に伴う年間3万6000席増など、オセアニアやアジアなど他市場でも増加傾向にある。

 こうした環境の中、日本市場についてヴァーレイ氏は「オアフに集中しているので、隣島のシェアを上げていくことが課題」と説明。「日本人の58.1%がリピーターで5人に3人が3.5回訪れているハイリピーター」とし、「リピーターは隣島に誘致しつつ、ファーストタイマーを増やしていく」との方針を示した。

 さらに航空座席対策についても「安定化が重要」と認識を示し、「インターアイランド間の座席についても航空会社と協議しているところ」と説明。日本市場においては大韓航空(KE)が3月31日から、成田/ホノルル線を就航するほか、ハワイアン航空(HA)の仙台線や、KEのチャーター便、夏期増便、地方都市のチャーター便などが予定されており、今のところ座席数は安定して増加傾向にあるという。

ハワイから8社が来日し、総勢20社が参加してワークショップも開催された このほか、旅行業界に対しては研修旅行を多く実施する予定。特に3月から6月にかけて多数の実施が予定されているという。また、勉強会では旅行会社や航空会社別、就航都市別などに分けて実施。新しいスペシャリストプログラム「アロハプログラム」の開始やHTJ業界サイトでの3000点のイメージライブラリーの提供、FacebookやYoutubeの公式サイト立ち上げなど、トレーニングや説明会等で活用できる各種ツールも本格稼働する。

 なお、今回のセミナーは東京のほか、札幌、福岡、大阪、名古屋のハワイに直行便が就航する5都市で開催。今年のHTJのマーケティング戦略「ファーストタイマーの誘致」「隣島への誘致」「MICE強化」の3本柱に沿って、各島の特徴とともにドライブルートなど具体的な過ごし方の提案やアップデート情報を紹介した。ワークショップでは、ハワイから来日した8社を含む20社のパートナーが最新情報を提供した。