JATA旅博、出展コマ数の申込盛況、シンポジウム登壇者も決定

  • 2012年8月1日

 日本旅行業協会(JATA)は8月1日の定例会見で、JATA国際観光フォーラム・旅博2012の準備が順調に進んでいる状況を説明した。JATA国際観光フォーラム・旅博推進室統括プロデューサーの榊原史博氏によると、旅博の出展コマ数について、「870以上の申込コマ数を確認している」と説明。数ブースは不確定要素があるが、ミート・ザ・ワールドやJATAブースなど、主催者負担分を入れて1000コマを超えることが確定しており、「入りきらないほどの会場使いになっている」という。

 また、セミナースペースやステージの使用希望も多く、「受けきれないほど」だという。榊原氏は「今年は市場が伸びる追い風を受けて申し込みが多い」と、JATA旅博に対する出展側の積極的な姿勢を強調した。


▽シンポジウム、旅行会社が扱う市場の拡大へ

 また、JATA国際観光フォーラムの詳細、および登壇者も決定。すでに、基調講演とインバウンド/アウトバウンド向けのファシリテーターは決まっていたが、このほど、シンポジウムの各パネリストを発表した。

 アウトバウンド向けでは「新たなマーケットの可能性と旅行会社の役割」をテーマに、特に旅行会社が扱う市場の拡大として既存市場の再活性化と新規市場の開発に焦点を当てる。旅番組の変遷やそのニーズの捉え方を参考に、新しいマーケットの可能性と旅行会社の役割を考察。パネリストにはフジテレビジョンのほか、旅行会社からは週末トラベラーを企画した日本旅行、ハイキングツアーの客層を広げたアルパインツアーサービスなど、新しい市場開拓に取り組んだ各社が登壇する。また、SPIあ・える倶楽部も登壇し、500万人いるという医療介護者に対する市場開拓の可能性も探る。

 インバウンド向けでは、「これでいいのか日本のインバウンド~真の観光立国となるために~」と題し、旅行会社が関われる割合が少ないといわれる現状に対して、制度的、政策的、戦略・戦術的な問題点に踏み込む。インバウンドの成功実例やその戦略例として韓国観光公社と飛騨・高山コンベンション協会を招聘。また、国内の旅行会社の代弁者として近畿日本ツーリスト、観光地を評価するポイントについてを日本ミシュランタイヤが説明する。

 榊原氏は「海外、訪日、国内旅行の総合的なイベントとして、大きくギアを変えた年」と強調した上で、シンポジウムのテーマをアウトバンドとインバウンドを1つずつに絞った理由を「インバウンドを表に出して業界全体で問題を捉え、取り組みたい」と説明。「国際商談会でインバウンドに取り組むために営業活動をするなか、インバウンド業者を取りまとめる民間団体がないとの話が多く、ニーズを感じた」と述べ、「それも視野に入れて、まずは旅博として応えていく」と語った。


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