旅行業・観光業DX・IT化支援サービス

アクセスランキング、1位は日本航空、B787関連に注目集まる

  • 2012年4月27日

[総評] 今週の1位は、日本航空(JL)が5月から3路線にボーイングB787型機を投入するという記事が1位になりました。4位のユナイテッド航空(UA)の記事でもB787型機が日本路線に投入される可能性について触れており、さらに6位の全日空(NH)によるシアトル、サンノゼ就航の話題にもB787型機が関わりますので、同型機に関連する記事に注目が集まった1週間といってよいでしょう。

 B787型機は「ドリームライナー」という別称で有名ですが、「ゲームチェンジャー」という表現も使われています。燃費効率の良さに加えて「long, thin」、つまり長距離で需要が多くはない路線に対応可能で、これまでの長距離用機材では座席が埋まらなかった路線にも就航できることから、「(航空会社同士の)試合の流れを変える」とされているわけです。

NHのB787型機(クリックでフォトニュースに移動) 確かにJLとNHの2社のみでも、ボストン、サンディエゴ、シアトル、サンノゼ、ヘルシンキなど、ドル箱と呼ばれることはなさそうな就航地が多く見受けられます。ボーイングはこの日系2社を含めて1000機に迫るほどの発注を受けているようですから、その半分でも就航する頃には「試合」の模様は大きく変わっているかもしれません。

 日本でも、ちょうど各国とオープンスカイの合意を推し進めているところですので、思いもしない航空会社が飛んでくるような可能性もあるのでは、と面白く感じています。ジェットスター航空(JQ)などLCCもB787型機を発注していますし、今後数年間の航空事情は非常に興味深いものになりそうです。

 今週はこのほか、ゴールデンウィークの予約状況に関する記事が2本ランクインしました。3位のANAセールス、8位のJLとNHがそれですが、いずれも好調ないし堅調な傾向を示しているようです。ランク外ですが、JATAが取りまとめた海外パッケージツアーの取扱実績・予約状況(リンク)も同様で、1月から3月の実績、4月から6月の予約状況はすべて2011年だけでなく2010年をも上回っています。

 4月21日に日本政府観光局(JNTO)が発表した3月の出国者数も、前年比21.4%増と大きな伸びを示しておりますので、通年での過去最高値の更新という目標に向けて順調な滑り出しといってよさそうです。

 当然「何事もなければ」という枕詞がついてしまいますが、かねてから当欄でもお伝えしている通り、旅行需要に影響を与えるほどの事態は、ほとんど人間がどうにかできるようなものではありませんから、何かが起きても慌てずにすむよう心構えと準備をしつつ、何事もないように願うばかりです。

 なお、滑り出しと書きましたが、気がつけばそろそろ1年も3分の1が終わろうとしています。ゴールデンウィークに出勤、あるいは添乗などお仕事をされる予定の方もいらっしゃると思いますが、ピークが過ぎて人出が落ち着くタイミングにでもお休みを取って、残り3分の2に向けた英気を養っていただきたいと願っています。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2012年4月第4週:4月21日0時~4月27日17時)
第1位
JAL、B787を5月から3路線に-12年決算は営利1800億円「大幅超え」(12/04/24)

第2位
インタビュー:JTB中部 海外旅行仕入販売部仕入計画課長の大野真氏(12/04/23)

第3位
ANAセ、ゴールデンウィーク海外42%増、国内も51%増に(12/04/23)

第4位
ユナイテッド、ANA共同事業をアジア地域に拡大-B787は年内5機(12/04/26)

第5位
WTTC、その意義と今後の課題-旅行業界の変革にむけて(12/04/24)

第6位
全日空、成田/シアトル線就航を7月25日に決定、サンノゼ線も今年度中に(12/04/25)

第7位
アクセス、ホストをトラベルポートに変更へ-JAL100%子会社に(12/04/23)

第8位
JAL・ANA、ゴールデンウィーク予約は23%増、利用率も8割弱に(12/04/21)

第9位
全日空、業績予想を上方修正、旅行事業が堅調(12/04/23)

第10位
イースター航空、第3国チャーターとフェリー便活用で新ビジネス機会を創出(12/04/24)