溝畑長官、震災1年でメッセージ、一定の回復に貢献-総動員のプロモ継続

  • 2012年3月12日

 観光庁長官の溝畑宏氏は3月11日、東日本大震災から1年の節目にメッセージを発信した。被災者へのお見舞いと多くの国・地域からの支援に感謝と敬意を表明しつつ、被災地域が立ち直る上で観光が重要な役割を担うことから、「観光で日本を元気にする」気持ちで、引き続き取り組んでいくことを強調した。

 また、震災後の取り組みとして、国内旅行では需要喚起を目的とした官民合同のキャンペーンによる広告・宣伝の強化やイベント協力などの結果、「需要全体は相当程度回復してきている」とするものの「東北・北関東の一部では以前厳しい状況にある」とする。また、インバウンドでは海外目線での情報発信や溝畑氏の海外訪問による現状説明などを通し、「一定の回復には貢献できた」とするものの、「韓国を中心にまだ回復の遅い市場もある」と現状を説明する。

 今後は、国内旅行については官民合同キャンペーンのほか、「東北観光博」の実施、さらには東北・北関東訪問による復興支援運動に積極的に取り組むとする。また、インバウンドでは、徹底した風評被害対策に加え、在外公館との連携強化、WTTC(世界ツーリズム協議会)やIMF世界銀行総会などの大規模国際会議開催の活用など、あらゆる関係者・機会を総動員したオールジャパン体制でのプロモーションを展開していく方針を改めて示した。