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現地レポート:オーストラリア、ケアンズの自然をいかしたMICE素材

  • 2011年12月8日

自然系アクティビティそろうケアンズ
中小グループ向けインセンティブプロダクト~ドリームタイム2011

オーストラリアを体感するプロダクトも多彩

蹄鉄投げは単純だが意外と難しい。(オーストラリアン・マスター・エクペリアンス)  ケアンズやポートダグラスのアクティビティについて、ビジネス・イベント・ケアンズ&グレートバリアリーフ・ディレクターのロージー・ダグラス氏は「テーマパークが主体のゴールドコーストとは異なり、自然系の体験型プロダクトが多い」とその特徴を話す。

自然のなかで食べるBBQランチはひと味違う。(オーストラリアン・マスター・エクペリアンス)  ポートダグラス近郊にある「オーストラリアン・マスター・エクスペリアンス」もそのひとつ。クイーンズランドの自然とオーストラリアのカウボーイ文化に触れられる体験型プロダクトだ。研修旅行ではチームに分かれて、4輪バギーのほか蹄鉄投げ、ムチの打ち鳴らしなどの伝統的な遊びで得点を競った。チームビルディングでも利用価値は高そうだ。施設内でBBQランチも楽しめるほか、近くのビーチにマーキーを張ってファンクション会場をセットアップすることも可能だという。

コアラはインセンティブでも欠かせない存在だろう。(ハートリース・クロコダイル・アドベンチャーズ)  ポートダグラスとパームコーブの中間にある「ハートリース・クロコダイル・アドベンチャーズ」は、クロコダイル、コアラ、カンガルー、ヘビなどの生態を観察できる場所。オーストラリア旅行の定番ともいえるプロダクトだが、やはり日本人には人気が高い。園内には18頭のクロコダイルが生息しており、ボートで巡りながら観察する。圧巻は餌付け。ガイドが鶏の頭を釣竿で垂らすと、それに向かって巨大なクロコダイルがジャンプしてくる。間近で見る捕食の瞬間は迫力満点だ。ボートは36名乗りが2隻。園内には他にもアトラクションがあるので、団体の場合、グループごとに時間をずらして利用できるだろう。このほか、最大140名収容のレストラン「リリーズ」と最大80名収容の「ゴンドワナグリル」があり、どちらも貸切が可能。さらに35名から最大140名まで園内貸切のサービスも提供している。

グレートバリアリーフに浮かぶポンツーンまではカタマラン(双胴船)で2時間30分  ケアンズ観光でやはり外せないのがグレートバリアリーフへのツアー。MICEなどのグループ旅行でもハイライトになる。今回の研修旅行で利用したオペレーターは「グレート・アドベンチャーズ」。日本人スタッフも多く、受け入れには定評がある。ツアーにはポンツーンでのランチビュッフェも含まれ、シュノーケリング、海中展望台のほかオプションで体験ダイビング、水中スクーター、ヘリコプターの遊覧飛行も楽しめる。

 同社ではMICE向けに日帰りクルーズ船のチャーター、船上パーティ、ポンツーンでのファンクションなどのアレンジもしている。クルーズは最大400名まで。グリーン島のビーチとレインフォレストでは最大300名のディナーパーティを催すこともできる。

 

来年11月14日はケアンズ周辺で完全皆既日食

2011年11月14日の太陽の位置。1年後の日食観察には十分の高さだ  2012年11月14日、北部オーストラリアでは完全な皆既日食を観察することができる。なかでもポートダグラスでは午前6時38分2秒から午前6時40分6秒まで2分4秒間、太陽が完全に月の影に入り、クイーンズランド州では少し南に下がったオークビーチの2分5秒についで長く皆既日食が楽しめる。ケアンズは2分間だ。

 早朝ということもあり、太陽の位置が気になるところだが、今回の研修旅行ではちょうど1年前の11月14日にポートダグラスに滞在したため、ビーチでその位置を確かめることができた。太陽高度は14度で、日食観察には十分の高さ。ほぼ平行目線で天体ショーを楽しむことができそうだ。トロピカル・ノース・クイーンズランド観光局の日本担当ディレクターの新堀治彦氏は「一大イベントになる」と期待をかける。あわせて、ビーチを走る「皆既日食マラソン」も開催する計画だ。今後、当日の交通渋滞の緩和、観察場所の設定などがつめられていく。

 

取材協力:オーストラリア政府観光局(TA)、カンタス航空(QF)、トロピカル・ノース・クイーンズランド観光局(TTNQ)
取材:山田友樹