ANAセ、訪日旅行販売を強化、取扱目標50%増の16億円−JR東と共同企画も

  • 2011年1月19日
 ANAセールスは訪日旅行の販売を強化する。個人旅行ビザ解禁で拡大する中国市場の富裕層をターゲットに、他社との連携した取り組みや新たな商品の提供により、取扱高で前年比50%増の16億円をめざす。

 他社との連携では、JR東日本グループのびゅうトラベルサービスと商品を共同で開発。業界では初めての鉄道と飛行機を組みあわせた中国発訪日旅行商品を提供していく。ANAセールスでは、鉄道を利用することで全日空(NH)就航地以外の新たな観光需要の創造、育成につなげるねらい。また、びゅうトラベルサービスでは、ANAセールスの中国販売網を活用し販売強化をはかりたい考えだ。共同企画では日本の四季をテーマに商品を開発。第1弾として寝台列車カシオペアを往路に利用し復路にNH便を利用する「寝台列車カシオペアで行く道南」を発売。今後は、桜がテーマの北東北や夏の軽井沢などの商品を造成する。

 このほか、中国市場で海外リゾートウェディングの需要が高まりつつあることから、沖縄でのリゾートウェディングを企画。高級リゾートホテルや交通機関、クルーズダイビングなどのオプションを組みあわせて、上海市場を中心に販売を展開していく。

 同社の2010年度から2011年度の事業戦略は、「インターネット販売強化」、「レジャー需要における顧客化の推進」、「訪日旅行マーケットの拡大」の3本柱。このうちの訪日旅行マーケットの拡大では、新たな商品開発と新規需要の創出に向けて取り組んでいる。同社代表取締役社長の浅川修氏も1月18日の商品発表の会見の中で、「アジア、中国地域に重点をおいたマーケティング機能を強化し、市場にあった商品作りと販売方法を確立したい」と話しており、積極的に販売拡大をはかっていく姿勢だ。販売目標人数は下記の通り。