アクセスランキング、A380が1位−「チャーターコーディネーター」決定も

  • 2010年6月12日
[総評] 今週のアクセスランキングは、エールフランス航空(AF)がエアバスA380型機の成田/パリ線への投入を正式決定した記事が1位になりました。ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)もちょうど本日12日から成田/フランクフルト線での運航を始めていますが、こちらも高い注目を集めています。業界内だけでなく一般のお客様の関心も高そうですから、座席供給量の拡大だけでなく需要の拡大も望めそうです。

 ランキングには入りませんでしたが、今週はエミレーツ航空(EK)がA380型機を追加発注した記事もありました。追加発注したのが32機で約1兆円に相当することも物凄いですが、合計の確定発注数が90機ということに驚かされました。

 航空の世界では、アライアンス内でのネットワークの効率化に主眼が置かれ、「ハブ&スポーク」の戦略が進められてきました。LHとAFが成田線にA380型機を導入するのも、ハブをつなぐ路線を太くしようという意図と考えられます。しかしEKはアライアンスに加盟せず、独自で40以上の路線を超大型機でデイリー運航できる機材構成を選択しているわけです。

 ライバルの「ドリームライナー」、ボーイングB787型機の納入が遅れるのを横目にA380型機は着実に成功しているといって良いと思いますが、EKのこうした戦略とともに、同型機が航空ネットワークのあり方にどのような変化をもたらすか、非常に興味深く感じるところです。

 なお、今週は日本旅行業協会(JATA)のチャーターコーディネーターに、日本航空(JL)でパリ支店長などを務められた引田潤造氏が就任した記事も10位にランクインしています。定期便の航空座席の減少といった外部環境からすれば、チャーターが旅行業界の未来を考える上で重要なカギであることは自明です。

 引田氏は「成功例をつみあげていく」ことでチャーターへの意欲を喚起したい考えを示されていますが、1本目の「成功例」の記事を書ける日が1日も早く来ることを願っています。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年6月第2週:6月7日2時〜6月11日18時)
第1位
エールフランス航空もA380、成田/パリ線に9月から−世界3都市目(10/06/09)
ルフトハンザ、A380のファーストクラス発表会開催、抽選で2名に航空券提供(10/06/09)

第2位
阪急交通社、大阪イーベリーでエアオンの取扱停止−関空の座席減少で(10/06/08)

第3位
エジプト航空、関空/カイロ線が好調、6月から週4便に−乗継需要伸び高く(10/06/07)

第4位
菅内閣、観光立国に「具体的な指示」−前原大臣、JL再生や休暇分散に意欲(10/06/10)

第5位
中国人訪日旅行の拡大に課題3点−中連協、帰国報告など制約緩和も要望へ(10/06/09)

第6位
デルタ航空、関空/シアトル線に就航−4日には北京、アジアへの玄関口に(10/06/09)

第7位
春秋航空、茨城/上海間の就航を表明−定期便化も視野に週3便運航へ(10/06/08)

第8位
旅行業倒産件数、5月は4件、負債額は大幅減−宿泊業も件数・負債ともに減少(10/06/09)

第9位
スカイチームにベトナム航空が正式加盟−7月、デルタ航空とコードシェアも(10/06/11)

第10位
JATA、チャーターコーディネーターに元JLパリ支店長の引田潤造氏(10/06/07)
JATA、チャーターコーディネーターが始動−リスク軽減助け成功例増やす(2010/06/10)