カナダ復活の年へ−JATAがミッション派遣、30万人に向け現地側と議論

ミッションの団長であるJATA副会長の佐々木隆氏は、「今年はカナダ復活の年と位置づけ、30万人の送客を目標とした。大きな数だが、現在のデフレスパイラルから脱却するにはこれくらいの数が必要」と、日本側の意思を表明。そのうえで「双方の協力なしに2010年に上昇気流に乗せることはできない」と両国の協力関係の重要性を強調した。

座談会は両国の参加者をあわせて4つのグループに分け、カナダ送客への「機会」と「障壁」を議論。機会は「体験型素材」「若者・学生市場」「アクティブシニア市場」「MICE」など10項目、障壁は「新プロダクトの不足」「リピーターの少なさ」「航空座席不足」「カナダのピーアールの魅力の少なさ」など8項目が出された。このうちの参加者の投票が多い項目について、さらに各グループで戦略を検討。
この結果を受け、会の締めくくりとしてCTC日本地区代表のアンソニー・リッピンゲール氏は「活発な議論がされ、次に何をすべきかが明確になった。意見をフィードバックし、解決方法を考えていく」と挨拶した。日本側では海外旅行委員会とワーキング・グループでアクション・プランを練り上げ、即実行に移していく予定だ。
▽座談会で率直な意見交換、互いの真剣さ直に感じる機会に

両国の参加者からは「サプライヤーや観光局などさまざまの立場の人と一緒に送客の課題を話すことができ、有意義だった」「カナダ側の真剣さが伝わった」といった感想が聞かれた。双方のマネジメントクラスおよび実務レベルのトップが会し、アクティブに意見を交わすことで課題整理以上の成果が生まれたようだ。
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