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タイ、混乱で5月のBKK旅客数が激減、リカバリーに向け戦略策定−HKTは好調

  • 2010年6月2日
 タイ国政府観光庁(TAT)によると、デモによる混乱が続いた影響で、5月のスワンナプーム空港の国際線旅客数が2009年比で20%減、2008年比で30%減となった。特に、5月18日から24日は、1日あたり平均で1万2000人から1万4000人が減少した。こうした結果を受けてTATでは、迅速な回復に向けた戦略の策定を急いでいる。すでにタイ政府の全面的な支援のもと、タイの観光業界関係者と議論を開始。他行政機関とも連携している。

 戦略の方向性としては、観光産業の救済を目的に金融面の援助などを実施。またプロモーションでも費用対効果を重視。前提として、時期的にローシーズンの欧米市場よりも、アジアや中東市場が「はるかに重要」との認識だ。ただし、まずは動きの速い国内旅行に最大限注力し、影響を受けた観光産業に直接的な営業機会を提供する方針。

 その後、日本や韓国など北東アジア各国でインターネットやソーシャル・メディアを用いたプロモーションを展開したいという。このほか、懸賞や特別料金など多数の方策も検討しているところ。一方、旅行業界やメディアを対象にしたFAMツアーは年末まで延期。タイランド・トラベル・マート(TTM)も9月に延期した。

 なお、スワンナプーム空港と対照的に、プーケット空港の国際線旅客数は大幅な増加を記録しているという。5月1日から28日の期間では61%増となった。


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