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グッドラックツアーが業務停止、予約記録の振替対応など営業は継続

  • 2010年5月13日
 グッドラックツアーは5月12日、「当社業務停止について」と題した書面を旅行会社向けに送付した。同社によると、リーマンショック以降の不況や新型インフルエンザの流行のほか、主力方面であるタイの需要が暴動やデモなどで減少したことなどにより業績が悪化。事業継続のための可能性を模索したものの、継続不可能と判断した。

 5月11日をもって新規予約の受付を停止している状態だが、電話での対応など営業は継続している。同社執行役員統括部長の枝川淳氏は、「今後出発する旅行者や予約記録の振り分け、キャンセルなどの処理を進めている。できる限り対応したい」と話す。現在は、事業を清算するかどうかを含め弁護士と相談している段階で、「まずはお客様が最優先」の姿勢で対応している。5月12日午後の事務所でも電話や来客が途切れないなか、スタッフが丁寧に対応する様子が見受けられた。

 現在の予約人数や規模については集計中だが、ゴールデンウィーク後で夏商戦に入る前であったことから「多くはない」という。振替先については、各航空会社と相談しながら引き継ぐ方針だ。

 グッドラックツアーは1987年4月14日創業で、資本金は6500万円。2008年度売上高は約50億円で、2009年度も40億円から50億円程度を売り上げていた。このうち、30%がタイの商品で、このほかインドネシア、マレーシア、インドなどを取り扱っていた。時期にもよるもののホールセール商品が全体の7割、直販が3割程度で、月間平均で5000名を集客していたという。


▽ガルーダ・オリエントホリデーズ・ジャパンの権利はオリエントホリデーズに譲渡

 ガルーダ・オリエントホリデーズ・ジャパンのホールセール営業部に関しては、もともとグッドラックツアーとガルーダ・インドネシアグループのアエロウィサタの合弁企業であったが、すでにグッドラックツアーの全権利をオリエントホリデーズに譲渡した。5月13日以降はオリエントホリデーズ内に事務所を移転して営業を開始する。