カンタス航空、座席供給量拡大で団体旅行の取り込みを強化

  • 2010年3月19日
 カンタス航空(QF)は3月12日、業界向けプロダクトセミナーを開催、2010年度の予約状況や販売戦略について説明した。2009年9月から2010年3月までをみると好調な搭乗率を維持しており、新型インフルエンザの影響でキャンセルや延期になっていた修学旅行や語学研修などの予約を中心に需要が回復してきているという。こうした背景もあり、QFでは7月6日から成田/シドニー線の週6便をボーイングB747-400型機を導入。これにより提供座席数が1週間で1256席増加するため、さらなる大型団体への対応が可能となり団体旅行の取り込みを強化していく。

 QFでは旅行業界向けの施策として、これまで半期ごとに設定していた団体向け運賃を4月からは2011年3月31日出発分まで通年で確定し、準備期間の長い修学旅行や団体旅行の旅程を組みやすくした。また、新たなパッケージ商品造成についても提案する。シドニーとパースという東西のゲートウェイを利用したヴィクトリア州、南オーストラリア、タスマニア、ノーザンテリトリーの商品や、新国内線運賃「ウォークアバウトパス」はコードシェアを含めオーストラリアの主要7都市から周遊が可能であることからこれまで課題であった周遊商品も強化する。

 このほか、観光局とのプロモーションでは、QFウェブサイト「カンタス旅のスタイルガイド」で各州の紹介やシドニーマラソン、ワイルドフラワー、全豪オープンなどを取り上げたSIT向けの特集も展開する。QFはこうした旅行会社向けの施策や、各観光局とのプロモーションを通じて送客の拡大をめざす。なお、セミナーには旅行業界関係者など100名が参加した。


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