アクセスランキング、1位はJTB店舗網再編、2位は「ヒラタ屋」インタビュー

  • 2009年11月28日
[総評] 今週は、1位にJTBの店舗再編、2位に日本旅行のカリスマ添乗員として知られる平田進也さんのインタビューが入りました。JTBは、人件費や店舗賃料など高コストな店頭販売の規模を縮小し、オンライン販売の比率を向上する内容です。一方、平田さんのインタビューは人間的なサービスの重要性を強く訴えるもので、現在の旅行業界が抱える課題を象徴する対照的なテーマの記事が上位を占めた印象です。

 店頭販売とオンライン販売のコスト効率の差は明確です。その差が旅行代金にはね返るとすれば、店頭で「オンラインでも買える商品」を「オンラインと同じように販売」していても未来はありません。店頭だけでしか実現できない「何か」を提供する必要があります。

 こうした主張はこれまでも何度も繰り返されてきていますが、現在のところその先の具体化がなかなか進んでいないように思います。観念的に「何か」が必要なのは明確になっていても、それがどのようなもので、どのように実現可能かという各論に話が及びません。一方で、現実問題として、国内線コミッションの削減などを含め、旅行会社の経営環境はますます厳しいものになり、残された時間は刻一刻と少なくなっているはずです。

 「何か」がシステムではできないもの、「人」だからこそ提供できるものであることに異論は少ないでしょう。ニーズはお客様によって異なり、さらにTPOによって揺れ動くもので、そのすべてにシステムで対応することは現在のところ困難です。おそらく各論に進むポイントは、そのようなニーズに旅行会社がどう答えるかにあるのだと思います。その意味で、平田さんのインタビューは、お客様のことを考え抜く姿勢など「何か」を見出すためのヒントを得られるかもしれません。ぜひ一度読んで頂ければと思います。

 なお、平田さんのインタビュー記事は、トラベルビジョンとしてはおそらく初めて関西弁でまとめています。平田さんのキャラクターや想いがより良く伝わるよう悩んだ末でしたが、いかがだったでしょうか。これからもより良い紙面づくりをめざして工夫してまいりますので、ご意見・ご要望などございましたら是非お寄せください。(メール:editor@travelvision.co.jp )(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング(11月第4週:11月24日11時〜11月27日18時)
第1位
JTB、国内店舗の削減に着手、「数は未定」−コスト削減でウェブに注力へ(2009/11/27)

第2位
インタビュー:日本旅行おもしろ旅企画ヒラタ屋代表平田進也氏(2009/11/25)

第3位
エミレーツ航空、成田/ドバイ線に就航−2010年3月から週5便で(2009/11/25)

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第5位
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第7位
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第8位
日本航空、国内線ファーストクラス2周年記念、搭乗客にプレゼント提供(2009/11/26)

第9位
2009秋闘、読売旅行、JTBグローバルマーケティング&トラベル(2009/11/24)

第10位
ベトナム航空のスカイチーム加盟が確定、10年6月に正式加盟(2009/11/27)