日本旅行は下期商品で北京と台北の故宮博物院を訪れるツアーを設定した。中国と台湾の2国を訪れるツアーということでも注目度は高いが、さらに紫禁城をバーチャルリアリティ映像で映し出したDVDを配布。北京、台北、DVD映像の「3つの故宮」を体験できると謳い、故宮博物院に対する理解を深めより充実した旅行になるよう工夫した。DVDは凸版印刷や故宮博物院などが共同制作したもので、日本旅行の企画担当者が映像ならではの魅力や面白さに目を付けた。海外旅行商品で今回のようなコラボレーションが実現したのは初めてで、日本旅行では同商品だけでなく中国の故宮博物院を訪問するコースなどでもDVDを配布し、東京と大阪あわせて600人の集客を見込む。

　日本旅行の企画担当者によると、映像であれば実際には見ることのできない部分や紫禁城の最盛期の様子などを伝えられることから、旅行前の好奇心を刺激し実際に足を運ぶことでさらに顧客満足度が高まると期待する。また、10月22日には販売スタッフ向けに同商品の紹介を含めた中国と台湾のデスティネーションセミナーを開催。挨拶した日本旅行東日本海外旅行商品部マーケティング＆プロモーションマネージャー有方俊行氏は、「日本旅行だからできる商品」と自信を示す。今回のセミナーを通じて販売スタッフの知識や理解を深めることで販売機会を増やすほか、今後は同社ウェブサイトでDVD映像の一部を公開し商品の認知向上と販売拡大をはかる。

　また、イタリアのポンペイを訪れるコースでもDVDと組み合わせた商品を展開しており、今後も他方面でのDVD付き商品の販売を視野に入れている。