定額給付金で海外に−HIS、JTB西日本が格安ツアー発売

  • 2009年3月10日
 定額給付金の給付が決定したことを受け、エイチ・アイ・エス(HIS)とJTB西日本が給付額1万2000円にちなんだ海外旅行商品の販売を開始する。定額給付金の決定後、国内旅行についてはジェイティービー(JTB)や近畿日本ツーリスト(KNT)などが宿泊プランの設定を表明していた。HISとJTB西日本では、1万2000円からの旅行代金で海外旅行に参加できることを打ち出し、需要喚起をねらう考えだ。


▽JTB西日本、「体験」盛り込み中国回復へ−旅日記の提出求め今後の商品開発に活用

 JTB西日本は、「春爛漫・家族で楽しもう!春休み行っチャイナモニターツアー」と銘うち、3月7日から上海、大連、成都の旅行商品の販売を開始。昨年の四川地震などの影響で落ち込む中国への旅行需要を喚起する目的だ。JTBでは、参加者全員にオリジナルの旅日記を渡して旅の思い出を絵日記にして提出してもらい、今後の中国商品展開に活用する。上海では小龍包作り体験、大連では旧満州鉄道車庫でのアジア号機関車の特別見学、成都ではパンダ基地でのボランティアプログラム体験などを盛り込んだ。

 募集人数は3コース合計で135名。料金は、上海、大連のモニターツアー3日間は定額給付金にちなみ、燃油サーチャージ込みで大人1名1万2000円に設定。成都モニターツアー4日間は大人1名3万2000円で販売している。


▽HISはソウル、台北、上海で各200名募集−VWC連動で海外旅行応援キャンペーンも

 HISでは3月14日から、ソウル3日間のツアーを燃油サーチャージ込みで大人1名1万2000円で販売。募集人数は先着200名だ。また、定額給付金に2800円を加算した台北3日間や上海3日間のツアーも先着200名限定で取り扱う。このほか、HIS関東営業販売グループでは3月10日から4月3日まで、「H.I.S.海外旅行応援キャンペーン」を東日本地区164営業所で展開。これは、日本旅行業協会(JATA)のビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)と連動し、円高や燃油サーチャージ額値下げを追い風に値頃感のある商品を提供するというもの。すでにテレビでのCM放映や大型新聞広告掲載を開始、海外旅行促進をはかっている。


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