JATA、国内宿泊旅行拡大に「VWC並みの意気込み」−関係団体との連携を重視

  • 2008年12月11日
 日本旅行業協会(JATA)事務局長の奥山隆哉氏は12月10日の会見で、JATAが2009年度以降、国内宿泊旅行の拡大に「ビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)並みの意気込みで望む」と説明した。JATAでは、今年5月の国内旅行委員会で年間4泊の国内宿泊数と観光旅行消費額30兆円を目標に掲げ、「宿泊旅行拡大推進行動計画」の策定に向けて「宿泊旅行拡大推進部会」を立ち上げて検討を進めてきていたが、同部会がこのほど行動計画の中間報告を取りまとめ、国内旅行委員会が承認した。

 キャッチコピーは「もう1泊。もう1度(たび)。春夏秋冬 季節のリズムで旅しましょう!」に決定。旅行者数と旅行回数、宿泊数の増加のねらいを盛り込んだ。今後は、年明けにも「宿旅拡大計画実行特別部会(仮称)」を設置して具体的な取り組みを検討し、開始する方針。中長期的に取り組むべきことと短期間で取り組めるものなど、課題を整理し、早く開始できるものから始める予定だ。予算については、VWCと同等とまではいかないが、設ける予定だという。

 ただし、例えば現在の平均宿泊数は2.47泊で4泊には程遠く、会員各社だけでなく運輸や宿泊など関係する団体との連携を重視。日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ)なども含めて、連絡協議会を立ち上げて取り組んでいきたい考え。観光庁も、「支援をもらいながら進められるものと理解している」(JATA理事長の柴田耕介氏)という。

 なお、年明け設置予定の特別部会の部会長やメンバーは、原則的に宿泊旅行拡大推進部会の部会長であったJTB常務取締役の日比野健氏をはじめ、同じメンバーが継続する予定。