<続報>バンコク、一部に空港再開の情報も−旅行各社は5日、8日で対応判断

  • 2008年12月3日
 バンコクのスワンナプーム空港、ドンムアン空港の閉鎖が続いているが、両空港で近く旅客便の運航が再開される可能性があるようだ。12月2日午後8時現在、地元メディア、通信社などが伝えており、在タイ日本国大使館も情報として把握し、事実を確認中という。タイ外務省の危機管理センターでは、「空港を占拠する市民団体が、数日内に空港内から退去するとの情報を得ている」と認めた。ただし、タイ政府、空港当局ともに正式に発表はしておらず、在タイ日本国大使館でも航空会社から「仮に市民団体が退去しても、安全確認のために15日までは空港を閉める可能性がある」との情報を得ているという。


▽バンコクツアーの各社対応、JTBは8日出発までの約900名に影響

 スワンナプームとドンムアン空港の閉鎖の影響で、ジェイティービーは12月1日、12月8日日本出発分までの募集型企画旅行の催行を中止。日本発の航空機が同空港に到着できなかった11月26日以降12月8日までの募集型企画旅行の予約数は約900名であったという。催行中止としたツアーの取消料は収受しない。空港が閉鎖になった11月25日現在、現地にいた同社が取扱うツアーの旅行客は約450名で、昨日までに約350名が帰国。残る約100名も明日ごろまでに帰国する予定だ。

 近畿日本ツーリスト(KNT)も12月2日、12月8日までの募集型企画旅行の中止を決定。11月27日から11月30日までの出発予定者は150名で、12月以降の出発予定者数は取りまとめているところ。12月5日までの申し出の場合、ホリデイ全方面へのコース変更を1回に限り、可能とする。タイのビーチリゾートへの旅行予定者などは、別のリゾート地への変更に対応する人も多いようだ。12月9日から12月14日までの出発は、旅行条件書通りの取消料を収受するが、12月5日までの申し出による変更には、1回に限り対応する。現地に足止めになった取扱客は約230名であった。

 日本旅行は12月5日出発までのツアーについて、12月1日に利用予定の出発便が運航された場合は通常通りツアーを催行するものの、欠航の場合は催行中止を決定。また、出発便が運航された場合でも、旅行予定者からの申し出によるキャンセルには、キャンセル料を収受せずに対応する。11月27日から12月5日出発までの旅行予定者は155名。現地に足止めされたツアー客は112名で12月1日までに91名が帰国しており、4日までに全員が帰国できるめどがたったという。

 ジャルパックは12月1日、12月5日出発までのツアー催行の中止を決定。12月6日と7日は利用予定出発便が運航される場合は通常通りツアーを催行し、欠航になった場合は中止するが、旅客からの申出によるキャンセルは取消料を免除する。12月8日以降の出発は予定便が運航される場合はツアーを催行し、通常通りの取消料とするが、12月31日までのツアーは2009年3月31日出発までのツアーに変更する限り、取消料を免除する。現地に足止めとなった取扱客は89名で、12月1日の便までに離団した4名をのぞく85名が帰国した。離団者のうち2名は12月2日に帰国したという。ジャルパックでは空港の封鎖後、同社や日本航空(JL)が連携し、旅行者には毎日2回連絡し、空港や運航状況など早い段階での情報提供に努めたという。

 ANAセールスは12月5日までのツアーは催行中止し、12月6日から19日出発の予定者は出発同日の他の方面や年内の他の日にちでの出発への変更に限り、取消料を免除する。12月6日以降のツアーの催行判断は、12月3日に発表する予定。また、エイチ・アイ・エスでは12月4日までのツアーを中止し、12月5日以降の出発についてはまだ決定していない。変更希望者は12月15日出発までの予定者の場合、取消料なしで対応しているという。空港閉鎖時には約400名の旅行者がおり、そのうち約320名が帰国している。