全日空、関空の減便を説明−旅行会社は「ウェディングが伸び、売れていた」

  • 2008年7月30日
 全日空(NH)は7月29日、関西国際空港の発着便について、グアム線を含む合計6路線を見直す方針を大阪府に伝えた。大阪府によると、年明けからグアム線を運休するほか、年内に羽田線を1日7便から5便に、札幌と沖縄線を1日6便から4便に減便。通年運航している女満別線は夏季の季節運航に切り替え、季節運航していた函館線は運休する。7月31日に、大阪府を含む関西国際空港利用促進協議会がJL、NHの2社に対して陳情をおこなう方向で調整している。

 こうした動きについて旅行会社は、関西/グアム線の需要について、「第1四半期好調だった」、「JLとNHとノースウエスト航空(NW)の3社しか飛んでおらず、ウェディングが伸びており、座席は売れていた」という声が聞かれ、決定ではないものの「大きな打撃になる」との声がある。グアム線は、就航する航空会社が3社から2社に減り、乗継を利用した旅行商品も作りにくいことから今後は座席の確保が難しくなっていくとの見方がある。

 なお、ANAセールスではグアム線が運休となった場合、NHのリゾート路線はハワイのみとなる。ANAセールス広報室では、「原則的に、NHが飛べば商品を造成し、運休すればやめざるを得ない」としつつ、「直行便というわけにはいかないが、アジアのリゾート地の商品を充実していきたい」との考えを示した。


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