[総評]　またしても、関西空港に就航する米系航空会社の減便が明らかになりました。月曜日にはこれに対する関西空港の記事を掲載しますが、関西方面からのアメリカ路線がますます弱くなってしまいます。航空会社の利益確保と消費者の立場からの路線維持を、どのようにバランスを保つか。旅行・航空業界が直面する大きな課題でしょう。

日本旅行の残業代追加支払いは「氷山の一角」という声をお聞きします。新入社員が入社する時期なので、その時代に振り返ってみると、「旅行が好き」「旅がしたい」など、旅行への憧れを抱いて業界に入られた方は多いでしょう。一方で、旅行会社の長時間労働は経営、労働側とも「当たり前」という風潮もあり、添乗員への労働問題や今回の残業の体制など、旅行業界には改めなければならない慣行、風習があります。年初に JATAの新町会長が「これまで量的拡大をしてきたが、これに内在した『陰』の部分がある」と言及され、業界の陰の部分の改善を呼びかけましたが、いよいよ本格的に取り組まなければ、業界として良い人材を確保することが難しくなってくるでしょう。

この一週間の話題で、私が最も関心を持っている話題は、政治・経済でも話題になっている中国の温家宝首相の来日です。現在の日中関係を「経熱」と評する状態は、観光でも需要喚起に大いにつながることと想像されます。今週のトップ10 にも羽田／虹橋間の話題が2つランクインしました。旅行業界としては販売面が気になりますが、多くの需要が予想されるだけに早期の実現を望みます。（鈴木）


▽トラベルビジョン・記事ランキング（4月第2週：4月7日〜4月13日午後4時）

第1位
◆ユナイテッド航空、関西／ホノルル線を10月から運休へ(04.09)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28649

第2位
◆日旅、サービス残業を追加払い3億超に、労基署の勧告と指導受け(04.11)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28691

第3位
◆鈴木航空局長、温家宝首相の来日に注目−羽田国際線の航空交渉は来年からか(04.10)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28664

第4位
◆JTBグランドツアー＆サービス、催行中止なしの添乗員同行商品を設定(04.11)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28673

第5位
◆外務省の海外安全調査、トラブル経験は14.8％−旅行会社の役割大きく(04.09)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28645

第6位
◆日米航空協議、成田の発着枠是正など継続議論に(04.09)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28646

第7位
◆スペシャリスト?インタビュー：専門部署への異動を目指すステップ(04.10)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28644

第8位
◆日中首脳会談、羽田／虹橋定期チャーター便で合意−時期・便数は明示されず(04.12)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28708

第9位
◆JTB、リカちゃん生誕40周年企画、リカちゃんが計画するパリ旅行を設定(04.11)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28672

第10位
◆シンガポール航空と西オーストラリア、関空／パース間旅客向けキャンペ(04.10)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=28654