KTO康支社長、日韓450万人の交流に自信、羽田国際化視野に路線開設も要望

  • 2006年9月11日
 韓国観光公社(KTO)東京支社長の康重石氏は、今年3月に掲げた日本から韓国への訪問者数250万人、韓国から日本への訪問者数200万人の史上初となる日韓双方交流450万人達成に自信を示した。韓国への日本人訪問者数は昨年4月からの1年間、竹島や中国の反日デモの影響で減少、ゴールデンウィークを機に5月が17.3%増、6月が13.3%増と回復に向かったが、7月は微減の4.2%減と逆もどり。1月から7月までの累計は4.5%減で、「まだ、完全回復とは言えないが、これからは悪い材料がない」とし、今後の動向に期待度は高い。韓国からの訪日者数は06年上半期が23.6%増で、年間では210万人を予測。これにより、双方向の交流人口は450万人の達成を確実視している。

 これを支える日本/韓国間の路線網は、353路線、週479便が就航しており、全体の平均搭乗率は「60%から65%ほど」という。ただし、地方からの路線の需要が弱いことについて、「就航当初は厳しい局面もある。だが、各地域のグローバル化への対応に国際線は重要」と持論を強調。例えば、今年運航を開始したソウル/函館線、ソウル/旭川線の利用促進でパスポート所持率の向上を目的とするキャンペーンを地方自治体と共同で展開しており、需要の拡大を目指した取組みを進めている。一方、羽田/金浦間のチャーター便に関連し、「羽田/仁川間、羽田/釜山間、羽田/済州島間の運航を要請していく」と語り、成田の路線を維持しつつも、羽田空港の国際化を睨みながら首都圏の高い需要に応える意欲も示した。

 韓国政府などは今年を「済州島訪問年」に設定している。康氏はこれまでの成果として、東京/済州島間が週4便からデイリー運航となったほか、福岡など地方都市からの増便も歓迎。また、ぺ・ヨンジュンさんが出演する「太王四神記」のロケ地巡りのツアーは、近畿日本ツーリスト、日本旅行が企画、来年2月まで約2万名の集客が見込まれており、好材料が揃うことを高く評価した。済州島への日本人訪問者は昨年、13万7000人。今年は目標とする20万人を達成する見通しも力強く示した。