近ツー中間決算、プラットフォーム戦略推進も上半期はやや減、下半期に回復

  • 2006年8月31日
 近畿日本ツーリストの平成18年12月期連結中間決算は、営業収益が1.4%増の379億2000万円、営業損益は13億2600万円の赤字(前年同期:13億4300万円の赤字)、経常損益は10億2700万円の赤字(11億1200万円の赤字)、中間純損益は15億2800万円の赤字(16億1600万円の赤字)であった。近ツーは今期、京急観光、京王観光との提携強化のほか、三喜トラベルサービスの子会社化、かなしんサービスの旅行業部門の営業譲受け、サークルKサンクスとカシャ旅予約についての共同販売契約を締結するなど、同社が目指すプラットフォーム戦略を推進しているところ。

 本業となる旅行業ではトリノオリンピック、サッカーワールドカップドイツ大会などイベント関連の旅行を実施したほか、地方自治体職員の出張など旅費事務業務の受託などを進めた。また、旅行需要としては、海外は1月から3月が出足鈍く、ゴールデンウィークを含む4月以降に取り戻し、1月-6月期は1.7%増の833億9100万円。ただし、国内については愛・地球博等の反動もあり6.1%減の1274億7300万円で、近ツー単体の旅行業売上高は3.0%減の2124億2000万円。なお、営業収益ベースでは1.6%減の302億5500万円で、国内は3.9%減、海外は0.9%減。

 なお、下半期については、近ツーが展開する国内宿泊商品「楽宿」の携帯版として特化する「e契約」の販売を予定し、ウェブやモバイルでのビジネスに取り組む。また、プラットフォーム戦略を一段と推進する計画だ。


▽近ツー単体の中間決算、および通期の旅行業の業績予想
・売上高(項目/中間期(増減)/通期予想(増減))
国内旅行/1274億7300万円(6.1%減)/3017億円(2.5%増)
うち団体/440億2800万円(7.7%減)/967億2200万円(1.6%増)
うち企画/190億9000万円(4.4%減)/1292億900万円(6.5%増)
うち個人/343億5500万円(6.5%減)/757億6900万円(2.5%減)
海外旅行/833億9100万円(1.7%増)/1950億円(8.6%増)
うち団体/242億7000万円(4.6%増)/562億8500万円(8.0%増)
うち企画/363億900万円(0.4%増)/884億4100万円(13.6%増)
うち個人/207億2400万円(3.3%増)/453億4600万円(4.6%増)
うち国際/20億8800万円(19.4%減)/49億2800万円(21.7%減)
その他/15億5600万円(23.1%増)/33億円(9.8%増)
合計/2124億2000万円(3.0%減)/5000億円(4.7%増)

・営業収益
国内旅行/192億5800万円(3.9%減)/446億円(0.7%増)
うち団体/72億9900万円(4.1%減)/151億9800万円(0.8%減)
うち企画/93億0500万円(3.7%減)/233億6800万円(2.4%増)
うち個人/26億5400万円(4.5%減)/60億3400万円(2.2%減)
海外旅行/98億3800万円(0.9%減)/229億円(8.2%増)
うち団体/36億0900万円(14.9%増)/78億1500万円(15.9%増)
うち企画/50億2900万円(8.3%減)/123億7400万円(7.0%増)
うち個人/8億2600万円(0.1%減)/18億3800万円(3.9%増)
うち国際/3億7400万円(22.1%減)/8億7300万円(19.5%減)
その他/11億5900万円(51.3%増)/25億円(1.3%減)
合計/302億5500万円(1.6%減)/700億円(2.9%増)