近ツー、ホリデイの上期は目標下回るも年間では当初の8%増は変えず

上期の動向は主要発地別で、成田発9%増、福岡発6%増の2ヶ所が全国平均の5%増を超えた。名古屋発は昨年が中部空港の開港で増加したが、それを上回る2%増となっているが、関空発については3%減と厳しい。このうち、福岡発については、各社の減便がある中で、釜山とのビーグル号を利用した商品の伸びが貢献し、全国平均を上回る集客となった。
デスティネーション別では供給が厳しいと伝えられる中、ハワイが8%増の5万2000人と上々の集客となった。福岡氏は「ホリデイの中でも販売店に浸透している商品」とし、注力した結果が出ている考えを示す。好調な方面は、中国が50%増の1万4000人だが概ね2004年並み、アジアは香港や韓国・ソウルが堅調なことから増加。
また、北米が15%減の1万6000人となったが、ハリケーンの影響によるメキシコ・カンクンへの送客ができなかったこと、名古屋発のエア・カナダ(AC)便の運休などが影響したもの。下期については3%増の3万1000人としており、米・本土ではラスベガス、さらにカンクンなどが主力となり集客する考え。
▽下期は早期予約、添乗員ツアーの催行率UPに重点
下期商品は年間で掲げるホリデイのキーワード「信頼と安心・安全」に基づき、セグメント別の商品展開を色濃くすること、早期割引や特典の提供、添乗員ツアーの催行率向上などに取り組む。
団塊世代を対象とした商品については、6月に「海外で暮らす旅」、「こだわり趣味の旅」を設定し、やや長い滞在を希望する消費者が現地で、語学学習や趣味を拡げる手助けなどで特徴を出しているところ。集客について「まだ、3桁には届いていない」というが、この問合せをきっかけに他の商品への誘導するなどの取組みもある。
また、早期割引についてはアメリカで「早60割引」で1万5000円の割引となる設定を新たに導入。その他のデスティネーションでも早期割引料金を設定したほか、対象コースを広げるなど、予約しやすい環境を整えた。また、早期予約について、割引以外の特典の提供について「早期特色」として、例えばハワイでは60日前の申し込みについて便指定、グループシートの確約など従来の設定の継続、拡充に取り組んでいる。
添乗員ツアーについては、予約が入ったツアーを対象とする催行率を75%までに引き上げる。これまで、クラブツーリズムが添乗員付きツアーを実施していたが、近ツーの「ホリデイ」ブランドとして確立することが今後の急務。催行率はヨーロッパで75%を実現しているが、販売店向けにキャンペーンを展開することで他のデスティネーションについても催行率を高める。