JALとJTB、海外旅行などでの業務提携に基本合意、チャーター便で年間100便純増をめざす

JTB旅行事業本部国際企画部長の吉村久夫氏は、2007年のアウトバウンド2000万人、2010年の訪日外客数1000万人の目標達成に向け、「07年に向けドライブをかけ、10年にはVJC5年目で訴求効果を高めたい」と今回の提携を表現した。

JLでは中期経営計画で示す観光需要の強い路線については撤退する意向だが、チャーター便を有効に活用し、通年で安定的な需要を確保できない路線での展開を考える。日本航空インターナショナル国際営業部日本地区販売マネージャーの二宮秀生氏は「チャーター便を設定するだけでなく、販売が伴う必要がある」と今回の件については、JTBの販売力に対して期待。また、他の旅行会社との純増分のチャーター便展開については「機材繰りもあるが、柔軟に考える」という。
JTBの2005年度チャーター便は860便を展開、「座席販売は約40%がJL」という。旅行事業本部海外企画チームマネージャーで航空政策担当の清水直樹氏によると、ホノルル線では、JLが運休した地方路線に加え、「運航していない地方についても精査中」という。
JTBは定期便について、全社体制で航空座席の仕入れを行っているが、チャーター便については現状、発地別に商品展開されている。今回の取組みは全社体制として、年間のチャーター便のスケジュールを組むこと、販売期間を長くすることで着実に売り切ることが可能との見方で、地方で独自に展開する分とあわせて、相互に補完する関係で展開するという。
また、ルックJTBとジャルパックとの共同展開は、共同バスの運行、人気レストランについて共同での仕入れ、体験プログラムの開発に加え、オセアニアでは列車の共同チャーター利用商品の造成も検討する。
訪日旅行については、2007年4月を目処に、欧州でジャルパックが取扱うインバウンド需要について、日本国内での手配をJALセールスからJTBグローバルマーケティング&トラベルに移管する。これにより、JTBは訪日旅行の取扱いを拡大する。また、ジャルパックの欧州での現地法人はJTBが開発した宿泊手配、ツアー手配の英語系オンライン販売システムを導入し、機動的な手配、あっ旋体制を作る。