NH、IATAのSTPC提供を終了、同様のサービスをやめる会社も増加

  • 2005年3月30日
 全日空(NH)は3月31日の予約受付分をもって、国際航空運送協会(IATA)のSTPCの提供を終了した。STPCは国際線で乗り継ぎをする旅客に対し、航空会社が一定条件の下、宿泊費用などを負担する制度。正式には、ホテル・アコモデーション・ミールズ・アンド・サーフェス・トランスポート・マルチラテラル・アグリーメントという。IATAは加盟航空会社が従う必要のあるレゾリューションと、制度を推奨するレゾの2種類あり、STPCに関しては後者にあたる。NHは1986年に加盟して以来、8時間以上、24時間以内の乗り継ぎをする際、宿泊、ホテル/空港間の地上交通、食事などのサービスを実施していた。
 2004年3月現在、IATAに加盟する航空会社のうち、79社がこのレゾに即している。しかし、STPCは長距離移動の際、乗り継ぎの接続が不安定であったこと、現在のように長距離フライトができなかったことに起因した制度。航空機の進化、アライアンスの登場などによる乗継ぎ利便の向上などの要因から、発生回数が減っているのが現状。近年は一部の欧州系航空会社でもSTPCを終了する航空会社も増えている。