JTB、16年決算は海旅の影響で減収、早期に02年レベル回復目指す

  • 2004年5月21日
 ジェイティービーの平成16年3月期連結決算(平成15年4月1日〜平成16年3月31日)は売上高が前年比9.7%減の1兆905億700万円、営業利益69.5%減の29億800万円、経常利益40.0%減の61億4600万円、当期純利益15.1%増の38億1200万円であった。単体では取扱額は6.7%減の1兆2606億9300万円、営業収益が5.9%減の1794億4600万円、経常利益9.5%減の11億9400万円、当期純利益7億3200万円であった。
 ジェイティービー連結での売上高シェアは旅行業が90%以上であることから海外旅行の需要の落ち込みが売上高の減少に繋がったもの。旅行に限れば約10%減となり、内訳では国内旅行が約8%の増収であったものの、海外は年間では31%減、金額では1514億円の減収。単体ベースでの海外旅行の減収の状況は、アジアが53%減、中国が67%減、香港が76%減、台湾が65%減、シンガポールは63%減とSARS等を理由とする大きく、北米は28%減、ヨーロッパは14%減と海外旅行の不振が単体、連結での損益に大きく影響を与えた。JTBでは2002年度比に回復することが当面の課題だが、海外旅行の4月の実績ではグアム、サイパン、北米、オセアニアなど02年比5%減から10%減、中国は20%減にまで回復も、香港、台湾は70%減と依然として需要が弱いようだ。
 なお、今期の17年3月期の連結予想は売上高1兆2400億円、経常70億円、単体では取扱額で02年レベルとなる1兆3370億円、営業収益1880億円、経常25億円を目指す。