HIS、中東情勢で業績予想を下方修正 足元需要は復調
HISは2026年10月期第2四半期決算を発表し、中東情勢の悪化に伴う海外旅行需要の落ち込みなどを受け、通期業績予想を下方修正した。一方で、足元の予約動向は回復傾向にあり、第4四半期の取扱高は前年同期比約120%を見込むなど、需要の持ち直しに期待を示した。
2026年10月期第2四半期累計の連結売上高は前年同期比6.5%増の1931億円、営業利益は同4.1%減の64億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同21.0%減の30億円となった。中東情勢の悪化による欧州方面を中心としたツアー催行中止や予約鈍化に加え、ユーロ高による仕入れコスト上昇などが利益を押し下げた。
これを受け、通期業績予想は売上高を4200億円から3950億円、営業利益を140億円から120億円へそれぞれ引き下げた。また、グアムリーフホテルの土地取得に伴うリース契約解約損約60億円を特別損失として計上する見込みから、親会社株主に帰属する当期純利益は90億円の黒字予想から10億円の赤字へ修正した。
澤田秀太社長は決算総括で、中東情勢の影響はあったものの「ダメージは最小限に抑えることができた」と振り返り、ホテル事業や法人事業は堅調に推移したと説明。「足元の動きは復調している。反転攻勢のアクションで市場シェアを取りにいく。ピンチをチャンスに変えたい」と述べた。
足元の旅行需要について、澤田社長は「キャンセルはほぼ落ち着いている」と説明し、夏休みやシルバーウィークの予約が堅調に推移していることから、第4四半期の取扱高は前年同期比約120%となる見通しを示した。一方で、「中東情勢は依然として油断できない状況であり、先行きを見極めるのは難しい」としつつ、「外部環境に左右されない体制を整えていきたい」と述べ、ホテルや法人事業などを含めた収益基盤の強化を進める考えを示した。
通期予想を下方修正したホテル事業については、国内ホテルはインバウンド需要を背景に引き続き堅調に推移しているものの、トルコやウズベキスタンなど海外ホテルでは中東情勢の影響により需要が停滞。販売単価の下落に加え、稼働率維持に向けた販促費や運営コストの増加が利益を圧迫していると説明した。