旅行会社の業務改革へ、東武トップツアーズがAIエージェント導入を推進
東武トップツアーズは3月6日、AIソリューションを手掛けるSpark+と「AIエージェントに関する技術開発パートナー契約」を締結した。旅行会社の業務プロセス全体にAIを活用し、営業力強化や経営管理の高度化、社内情報基盤の最適化を推進する取り組み。
同社では、企画提案資料の作成やバックオフィス業務における入力・転記作業、さらには経営管理のためのデータ統合作業など、付加価値創出以外の業務負担が大きいことが課題となっていた。こうした背景から、営業現場の提案力強化と経営判断の迅速化を目的に、AIエージェントを活用した業務改革に踏み出す。
今回のプロジェクトでは、Spark+が提供する高精度RAG基盤「ORION」を導入し、社内データを横断的に活用するAIエージェント群を開発する。主な取り組みは、社内ポータル統合、経営管理の高度化、営業効率化の三領域である。
社内ポータルでは、部署ごとに分散していた問い合わせ対応をAIに集約し、情報検索や共有を効率化することで問い合わせ対応工数の50%削減を目指す。また定型ワークフローを自動化するAIエージェントの導入により、繰り返し業務の削減を進める。
経営管理分野では、全国拠点で個別に管理されているExcelベースの収支データを統合し、AIが予算シミュレーションや月次会議資料の作成を自動化する仕組みを構築する。これにより、集計や分析のプロセスを効率化し、意思決定のスピード向上を図る。
営業領域では、過去の商談データや企画書をAIが参照し、顧客ニーズに応じた提案資料を自動生成する仕組みを導入する。見積作成や提案準備にかかる時間を短縮し、営業担当者が顧客対応や価値提案により多くの時間を割ける環境づくりを進める考えだ。
今後は、AIエージェント同士が連携するA2A(Agent-to-Agent)型の社内ポータルや、営業ナレッジの高度な共有基盤の整備などを段階的に拡大する方針。これまで観光DXはインバウンド支援など外部向け施策が中心であったが、同社は社内業務の根本的な変革を通じて働き方改革を進め、旅行・観光産業におけるAI活用の先進モデルの確立を目指すとしている。

