訪日クルーズ旅客176万人に回復、政府目標には届かず

  • 2026年2月26日

 国土交通省は20日、2025年の訪日クルーズ旅客数およびクルーズ船の寄港回数の速報値を発表した。それによると、訪日クルーズ旅客数は前年比約1.2倍の176.7万人、クルーズ船の寄港回数は同約1.3倍の3117回となった。寄港回数はコロナ前ピークを上回る水準まで回復した一方、旅客数は2017年のピーク比で約7割の水準にとどまっている。

 訪日クルーズ旅客数176.7万人は、出入国在留管理庁の集計による外国人入国者数ベースで、乗員を除く数値。1回のクルーズで複数港に寄港する場合でも1人1入国として計上している。コロナ前の2017年の約253万人と比べると完全回復には至っていないが、2023年以降の増勢が続いている。

 発国別では、日本発クルーズを利用する訪日旅客が18.1万人と過去最高を記録した。主に航空機で来日し、日本の港を発着して全国を周遊する形態であり、地方港湾への経済波及効果が広がっている点が特徴だ。

 寄港回数は総数3117回のうち、外国船社が2352回、日本船社が765回。外国船社による寄港は前年比約1.2倍で、2017年のコロナ前ピーク比約117%と大きく上回った。港湾別では長崎港が194回で最多、博多港191回、那覇港187回と九州・沖縄エリアが引き続き高い存在感を示している。近年はプレミアムやラグジュアリー、エクスペディションクラスなど高価格帯の小型船の寄港増加がみられ、地方港への寄港拡大が進む一方、2024年以降はカジュアルクラスの回復も進みつつある。

 日本船社による寄港は765回と前年比約1.4倍であったが、2018年比では約75%の水準。横浜港が104回で最多、ベラビスタマリーナ95回、神戸港43回が続いた。

 外国クルーズ船が寄港した港湾数は93港となり、前年をやや下回ったものの、コロナ前ピークの2019年比では約1.4倍の水準となった。地方港湾への分散が進む一方、「観光立国推進基本計画」で掲げた2025年目標である訪日クルーズ旅客250万人、外国船寄港2000回超、寄港港湾数100港のうち、旅客数および港湾数については引き続き取組強化が求められる状況だ。