余暇市場、2024年は5.6%増の75.2兆円 観光・行楽が9.9%増で牽引、国内旅行は参加人口首位を維持
日本生産性本部は「レジャー白書2025」を10月31日に発行する。2024年の余暇関連市場は75兆2030億円で前年比5.6%増、2019年比104.0%とコロナ前を上回った。観光・行楽部門は前年比9.9%増で市場を牽引し、国内観光旅行の参加人口は4680万人で3年連続首位となった。
白書は2024年の余暇実態を需給双方から整理したもので、今回で通算49号目となる。分野ごとの伸びには差があるが、コロナ期に伸びた分野は伸び率が鈍化しつつも堅調に推移した。観光・行楽部門は9.9%増で、国内旅行が堅調、ホテルや遊園地、旅行業に加え、鉄道や国内航空も大きく伸長した。海外旅行は緩やかに回復傾向にある。会員制リゾートは二桁成長を示した。
参加行動面では「国内観光旅行」の参加人口が4680万人で3年連続首位となった一方、前年からは60万人減と伸びが鈍化した。「動画鑑賞」が増加して2位に浮上し、「外食」は3位に後退した。2023年に比べ、上位20種目のうち順位上昇は7種目、参加人口増は3種目にとどまり、全体としては横ばいから減少傾向の種目が目立った。
一人当たり平均参加種目数は10.2種目で前年から0.2種目減少し、2019年の12.3種目からは2.1種目少ない。部門別では娯楽を除く4部門で微減となり、性別では男性10.0、女性10.3でともに減少した。価値観の面では余暇重視派が67.8%と3分の2を上回り、2021年以降増加が続く「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」は37.8%まで拡大した。
