第3回「サステナブルな旅アワード」公募開始、観光庁が持続可能な観光促進へ

  • 2025年10月29日

 観光庁は、持続可能な観光に寄与する優良な旅行商品や取組を表彰する「第3回サステナブルな旅アワード」の公募を10月27日に開始した。旅行業界全体での持続可能な観光の推進と、旅行者の意識向上を目的とするもので、募集期間は11月28日17時までとなっている。

 「サステナブルな旅アワード」は、環境や地域文化、経済への配慮を重視した旅行商品の普及を図るため、2023年度に創設された。これまでの受賞地域では、地域内の観光関係者の意識向上や訪日外国人旅行者の増加など、アワードを契機とした成果が見られている。

 対象は第一種から地域限定までの旅行業者のほか、地方公共団体、観光振興団体、旅行サービス手配業者、NPO法人などで、旅行商品の販売に関わる取組であることが条件となる。

 募集対象は、既に販売中または2025年11月末までに販売予定の企画旅行商品。持続可能な観光の国際基準であるGSTC-Iに準拠した取組を考慮し、旅行を通じて地域の自然・文化・経済の持続性に貢献しているかが審査の主眼となる。評価では、旅行者への発信工夫、事業の継続性、地域連携、文化・自然資源の活用など、実効性と波及効果が重視される。

 表彰は大賞1件、準大賞1件、特別賞数点を予定しており、表彰式は2026年1月中〜下旬に東京都内で開催される。受賞商品は観光庁のウェブサイトなどで紹介され、メディアを通じた広報支援も行われる。

 前回の第2回アワードでは、下諏訪町地域開発公社が手掛けた「信州 下諏訪 長期滞在の旅」が大賞を受賞。準大賞にはキタ・マネジメントの「OZU STORIES|大洲城下町再生の物語」が選ばれ、地域資源を生かしたツアー造成が高く評価された。