INSPIREチェン・スー社長に聞く「統合型リゾートの進化と日本市場への本気」
2025年3月にグランドオープン1周年を迎えた韓国の統合型リゾート「INSPIRE(インスパイア)」。開業からの1年で500万人超が来場するなど、アジア有数の観光施設として急成長を遂げている。今回は、同施設を率いるチェン・スー社長に、INSPIREの現在地と日本市場への取り組みについて聞いた。
チェン・スー氏(以下敬称略) 2024年3月の開業から2025年2月までに、累計来場者数が500万人を突破し、順調な滑り出しができたと思います。全体の約6割が海外からのゲストで、日本を含むアジア圏の市場が非常に重要な役割を果たしています。特にカジノとホテルの部門は安定的に成長しています。
INSPIREは単なる統合型リゾートではなく、五つ星ホテル、デジタルエンタメ、韓国最大の外国人専用カジノ、世界基準のアリーナを一体的に融合した次世代エンターテインメントリゾートとして、多様なお客様に非日常の体験を提供しています。
スー INSPIREは、文化的な本物志向と最先端のテクノロジー、世界基準のホスピタリティを組み合わせた独自性が最大の特徴です。たとえば、韓国初となる1万5000人収容のアリーナでは、K-POPやJ-POPの大規模ライブ、eスポーツや国際イベントなどを継続的に開催しています。毎時上映されるAuroraのデジタルショーや、デザインの異なる3棟の五つ星ホテルなども含め、ひとつのリゾート内で完結するレジャー体験を実現しています。
これにより、カジノユーザーに限らず、ファミリー、企業イベントの参加者、音楽ファンなど、幅広い層のゲストを受け入れられる点が他との違いです。
スー INSPIREは構想段階から日本市場を強く意識してきました。ホテルのデザインも、永宗島の自然を取り入れた「フォレスト」「オーシャン」「サン」という3つのテーマを持たせており、日本のお客様の美意識に響くよう設計されています。
カジノにおいても、初めての方からVIP層まで幅広く対応できるよう配慮していますし、グルメやショッピング、韓国美容の体験まで、すべてを一か所で楽しめる環境を用意しています。J-POPの公演や日本語対応のスタッフ配置も含め、日本のお客様が安心して楽しめる体制づくりに努めています。
スー 実際に多くの日本のお客様が、アーティストのライブや韓国文化体験を目的にINSPIREを訪れています。YOASOBIや米津玄師、BOYNEXTDOORといった人気アーティストの公演は特に好評でした。
また、カジノではポーカートーナメント開催時に日本人プレイヤーが多数参加されるなど、アクティブな利用が見られます。グルメやスパ施設においても、日本のゲストから高い満足度をいただいています。