"唯一無二のオーダーメイド旅行"をデザインする-ONLYONE TRAVELが地球全体で築く新しい顧客体験
山田 旅の質を高める上で、ホテルの役割は極めて重要です。以前より利用していたケニアのサファリキャンプで、わたしと同い年で親友でもあるケニア人オーナーと協働し、施設の運営を私たちが引き継ぐことになりました。これにより、サービス内容を柔軟にカスタマイズできるようになり、より深くお客様の体験価値にコミットできるようになりました。

今後は、“hidden retreat(隠れ家)”をテーマに、10部屋以下のブティックプロパティマネジメントグループとして展開していきたいと考えています。将来的にはタンザニア、ウガンダ、エチオピアなど、自然と文化が融合する地域での展開を予定しています。
施設そのものの建設には資金面や現地許認可などのハードルもあるため、運営マネジメントのみを受託するかたちも視野に入れています。資金調達については、既存の顧客を中心としたエンジェル投資やデッドファイナンスを活用し、価値観を共有できる方々とともに展開を進めています。2025年に入ってから行った資金調達では株式会社マネーフォワードの代表取締役社長CEOやGO株式会社 代表取締役会長などが当社のビジョンにご賛同の上出資くださいました。
山田 すでに台湾、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、インドネシア、インドには現地トラベルコンシェルジュを採用し、アフリカを中心としたアウトバウンドの営業活動を行っています。インバウンドにおいては、ドイツ、オーストラリア、イギリス、北欧、スペイン、中南米諸国などからの富裕層顧客に向けて、特別な体験を重視した訪日プランを提供しています。例えば、京都からヘリコプターで四国を周遊したり、キャッスルステイ、自分だけの刀を作る体験、アクセス困難な秘境での特別な料理体験などの企画を実施しています。
現在、インバウンドの手配チームは15名体制で、特に英語圏、ドイツ語圏や中南米の現地パートナーとの強固なネットワークを活かしながら、日本国内では四国、長野、北海道といった比較的混雑の少ない地域への誘致を進めています。これらの地域では、自然や文化体験を通じた滞在価値の高い旅を提供することに注力しています。
今後は、多国籍な送客網を活かし、国境を越えた多様な旅行需要に柔軟に応えていきたいと考えています。「日本発」だけでなく「地球全体を舞台にした旅の循環」を実現したいと考えています。