ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ、日本市場の重要性を強調、「日本の皆様、おかえりなさい」プランも販売

  • 2022年9月8日

 日本の水際対策も遂に2022年9月7日から、1日の入国上限が5万人に引き上げられ、帰国時72時間前の陰性証明が不要になった。そこで、海外渡航先として注目は、やはり規制解除になったら行きたい先の筆頭にあがり、2019年までは日本が海外からの渡航者数トップだったハワイだろう。

 規制解除の前、7月22日からすでに「日本の皆様、おかえりなさい」という日本からのゲストのみを対象とするお得宿泊プランを打ち出している「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ」。総支配人のダグラス・チャング氏に宿泊の現況や日本からのゲスト誘致にかける思いなどをうかがった。

総支配人のダグラス・チャング氏
-現在ハワイへの訪問者は米国本土からが主流ですが、海外からだと日本はカナダに次いで多いですね。
デラックスオーシャンビューの客室。前を遮るものがなく、美しい海を望める

ダグラス・チャング氏(以下敬称略) 日本人のお客様は、パンデミック前には私どものビジネスの35%を占め、非常に重要な位置付けでした。コロナによる規制がまだある8月現在ですが、夏休みということもあって日本から来ていただける方も徐々に増え、10%を占めています。

 ワイキキではいまラグジュアリーカテゴリーのホテルの方が回復が早いのです。7月頭には全日空(NH)の超大型旅客機であるフライング・ホヌが復活しましたが、ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスを利用する多くのお客様に当ホテルをご利用いただいてます。客室稼働率は70%半ばに達していて、ラグジュアリーホテルの中でも早く回復しており2019年のトレンドに近づいています。

-ラグジュアリーカテゴリーのホテルの方から先に回復して来てるというのは興味深いですね。滞在日数や使われる旅費などについてはいかがでしょうか。

チャング 2つの顕著な傾向があると思います。まず、コロナ下におけるワークスタイルの変化に伴って、ハワイで滞在しながら働くということで日数も伸びています。特に北米ではフレックスに働きながらバケーションするワーケーションスタイルが顕著で、昨晩もワーケションで10日間滞在した方と話したところです。医用画像処理の分野で勤務されている方で、取引相手は世界中だそうです。アジアと北米の真ん中にあるハワイは、タイムゾーン的にも働きやすいのです。

 もう一つは、予約のタイミングが以前は30日から45日前とかなり前に決められていたのが、最近では2週間ほどで決める方が多く、旅行を直前に決めてハワイに来られる方も増えました。

-そういう傾向を汲んで「日本の皆様、おかえりなさい」プランをいち早く出されたわけですね。
簡単なキッチンもあり、ラナイで家にいるようにくつろぐことも

チャング はい。日本のお客様も4泊以上の滞在が多いです。そこで、この宿泊ブランは、日本からのゲストのみ「本年12月1日までに、4泊以上のご予約をいただき、本年12月20日までに宿泊いただくと、滞在費から200ドルを割引くか、あるいは館内のレストランやスパなどのアクティビティにご利用いただける200ドルのリゾートクレジットをプレゼント」するというものです。またサンクスギビングの時は混み合いますが対象になっています。

-日本からのお客様への対応として注力されていることはどのような点でしょうか。

チャング ゲストサービスを日本のお客様向けに分けてはいませんが、フロントでは50%が日本語もバイリンガルです。コンシェルジュやゲストサービスなど含めても25%以上が日米バイリンガルで、あらゆるところで日本語の話せるスタッフがいます。また、日本人でないスタッフには、日本の文化や習慣などを外部から講師を招いて、ハウスキーパーやエンジニアにいたるまで「ジャパニーズ・ホスピタリティ」について学んでいます。いろんな書類等は、日本の方には日本語に翻訳してお渡しするなど快適にお過ごしいただけるように配慮しています。

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