itt TOKYO2024

【GDS座談会・前編】来年の見通しは?ポストコロナへ注力分野は?

業務渡航の完全回復は期待せず
DX推進や基幹システムなど取組強化へ

海外レジャーと、訪日のどちらが先に戻るとお考えでしょうか


岡安 デスティネーションとしての日本の人気は高いので、制限が緩和されれば戻りは早いと思う。

 一方、当社の取り扱いとして考えると、調査の結果、これまで個人手配が中心だったが旅行会社に頼りたいと考えている回答者が3割もいる傾向がでており、旅行会社経由のレジャーから回復する可能性も感じている。安心安全な旅行をしようとしても、自分の力には限界がある。



植村 確かにGo Toでも旅行会社との接触は増えている。個人手配でバラバラに予約しているとなにかあった際に緊急連絡も取りにくい。海外の方が不安がるお客様も多いので、旅行会社での手配増える可能性は感じる。

 「Go To海外」にも期待したい。せめて検査の費用でも出してくれればありがたいのだが。



竹村 レジャーは、コロナによって一般の方のITリテラシーが上がったことが鍵になるかもしれない。例えば家で「宅飲み」をしたり、Go ToのEクーポンをお年寄りが使いこなしていたり。

 そして、これまでは旅行会社の店舗に行ってパンフレットをもらって、としていたところから、ネットで検索して簡単に予約できることが分かると海外旅行のハードルが下がってくるのではないか。「安かったから買っちゃった」というような衝動買いもあるだろう。夜景を見たいからちょっと香港に行く、とか。そういう時代になればレジャーの可能性は広がる。

 訪日とレジャーの海外がどちらかといえば、訪日が早いかもしれない。日本の人気は高い。



植村 日本人も海外に行きたいけれども、中国、韓国の方々も日本に来たいと思ってくださっている。オリンピック・パラリンピックの開催や観客受け入れの判断次第でもあるが、インバウンドはボリュームが大きく回復も早いのではないか。

 海外レジャーはワクチンと治療薬がどうなるか。ワクチンは難しいが、治療薬は早い。それが出てくれば日本人は行きやすくなるのではないか。欧州で感染が再拡大しているが、これが需要に影響を与えるかというと、特に最近の若い人たちは気にしないので影響はないと思う。