エジプト、渡航情報一部引き下げ-ツアー再開の会社も

  • 2013年12月17日

▽一部旅行会社はツアー催行-大手は様子見

 渡航引き下げにより、一部の旅行会社ではエジプトツアーの催行を決定。グローバルユースビューローは、2014年2月14日出発限定で成田、関空発着の「アマルコII号で行くエジプト王国の神秘と栄華をたどる 10日間」の催行を決定。同社によると、ツアーは今年春から募集しており、申込者に2月出発の催行の可否は12月中に結論を出すと伝えていた。今回ツアーの再開を連絡したところ、キャンセルせずに待っていた10名全員が参加を表明したという。

 ツアーは一部旅程を変更。カイロには立ち寄らずギザに訪問後、ルクソールやアスワンを巡る。現地の行程についてはJATAの視察団に同社会長の古木康太郎氏が参加しており、安全面について確認したという。今後は14年1月中に「アマルコII号」を活用した3月から6月のツアーを順次販売する予定。ただし、現地オペレーターから毎日情報を収集しており、状況が変化した場合は顧客の安全を優先し、催行を中止するとしている。

 また、ワールド航空サービスも2月発のツアー募集を再開。カイロには立ち寄らず、ルクソールからナイル川クルーズをおこなう。都市間の移動は空路でおこなう。同社ではエジプトの状況の改善を見込み、12月から季刊誌にエジプトツアーの情報を掲載。2月に2本設定した。3月以降については、エジプトのベストシーズン外であるため、ツアーは設定しないとしている。

 一方、大手旅行会社はエジプトツアーの再開に慎重な姿勢を示している。ジェイティービー(JTB)では、2月28日出発分まで催行を中止。3月以降は1月17日に決定する予定だ。催行中止に伴う取消料は収受しない。また、手配旅行については、旅行の実施・継続の判断は顧客次第としており、取消料は収受する。

 阪急交通社は1月31日まで催行を中止しており、今後は渡航情報や現地情報を確認しながら検討していくとした。クラブツーリズムは2月末までツアーの催行を中止。現在現地情報を収集しており、現地に社員も派遣した。3月以降については来週中までに決定する予定。

 HISでは時期は不明としながらも、催行に向けて検討を進めていると説明。需要が高いデスティネーションであることから、再開に向けて前向きな姿勢を示した。日本旅行は当面の間状況を注視し、顧客の動向を見定めて造成をするかどうか検討していくとしている。

▽訂正案内(12月19日16時10分 編集部)
訂正箇所:
第1段落第1文目
誤:「アブシンベル“光の奇跡”鑑賞『エスプラナーデ号』で行く古代エジプトの神秘を訪ねて」

正:「アマルコII号で行くエジプト王国の神秘と栄華をたどる 10日間」