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ベンチャーリパブリック・トラベルjp & Trip101代表 柴田啓氏

 新年あけましておめでとうございます。皆さまにとって2022年が健やかな年になりますよう謹んでご挨拶申し上げます。

 1年前、本コロナ危機は我々旅行業界に極めて厳しい市場環境をもたらしたと同時に、皮肉にも「自社のビジネスを徹底的に再点検し体質転換させてくれるまたとない機会を与えてくれた」、「DXやリモートワークの急速な普及により新たな旅行需要が生まれてきた」という2つの大きな利益ももたらしてくれたと述べさせていただきました。

 あれからはや1年がたちました。当初よりこのパンデミックが長期化する可能性を想定してはおりましたが、残念ながらその予想をさらに超える様相をみせ、もうすぐ発生から2年が経とうとしています。日本を含めた世界の多くの国が未だに国境規制などの渡航制約や社会的制約を課したままの状況になっており、旅行・観光産業は至るところで深い傷を負っています。残念ながら弊社ベンチャーリパブリックも例外ではありません。その一方で、弊社にとってこの一年は1年前に述べた上記2つの大きな利益を得るための基礎を築くことができた年だったと確信しています。

 1つ目の「自社のビジネスを徹底的に再点検し体質転換させてくれるまたとない機会を与えてくれた」という観点では、この一年、弊社として痛みも伴う厳しい経営改革を断行し、結果として、創業以来、稀に見る筋肉質な経営体質に生まれ変わったと確信しています。この体質は今後の大きな経営資産になると思っています。実行にあたり理解、協力してくれた弊社のチームメンバー全員にこの場を借りてあらためて感謝させていただきたいと思います。

 2つ目の「DXやリモートワークの急速な普及により市場に新たな需要が生まれてきた」という観点では、社会や企業のDX化が急速に進む中、2021年5月、弊社として、ビジネスチャットプラットフォーム「LINEワークス」上で企業の出張予約や管理が完結する新サービス「トラベルjp for Business」を立ち上げることができ、パンデミックによって出張需要の回復がままならぬ中においても、100社を超える企業に顧客としてご登録いただくことができました。

 2021年11月には「トラベルjp」ユーザー限定のプライベートディール情報をLINEメッセージにて告知配信する新サービス、「厳選の旅!」を立ち上げることもできました。サービス開始直後にも関わらず、人気プランの一例として、情報配信後24時間で累計数百万円規模の旅行予約が発生するような事例も出始めており、国内における旅行需要喚起の一端を担わせていただける礎を築けたと思っています。

 また弊社のグローバル事業では、世界中で急速に進んだリモートワークにより、欧米を中心にワーケーション需要を含めた民泊、バケーションレンタル施設における長期滞在型の旅行需要が著しく成長し、「Trip101」(在シンガポール子会社)にてこれらの新たな旅行需要をしっかり取り込むことができました。「Trip101」は、パンデミック下にも関わらず、2015年の創業以来過去最高の売上、利益を計上することができ、サイト利用者が北米を筆頭に世界200カ国へと広がり、サイトを通じた年間流通総額も100億円を超えるレベルへと大きく成長することができました。

 パンデミックというピンチをチャンスと捉え、市場における新たな需要を取り込み、イノベーションを興していくことにより、第2の創業を目指す弊社にとって、創業20周年の節目でもあった2021年にこうした新たな芽が生まれてきたことは、経営としての確かな手応えとなりました。

 さて、新たな年となる2022年ですが、世界における変化のスピードはさらに加速してきていると感じています。

 エアビーアンドビー社の時価総額はBooking Holdings社を超え、同社は世界で最大の企業価値を持つトラベル関連企業となりました。数年前にはなかなか予想できなかったことかと思います。

 世界ではフィンテック、ブロックチェーン、メタバースなど、未来の社会を大きく変えるような新しいテクノロジーの潮流が生まれ、急速に発達してきています。旅行、観光産業にとっても無縁ではなく、北米ではHopper社のようなフィンテックを徹底活用した新たなOTAが急成長する実例も出てきています。

 こうした極めて変化の早い市場において、世界のリーディングカンパニーは絶え間ない変革を、早いスピードで実行しています。弊社もこうした変革を恐れず、世界全体を市場として捉え、スピード感を持って絶え間なくサービス、プロダクトを進化させていきたいと思います。

 旅行市場はこうした大きな変革を遂げながら最終的にはパンデミック以前よりも大きな規模にて復活するとあらためて確信しています。大きく明るい未来にむけて、引き続き皆さまとこの危機を一緒に乗り越えていきたいと思います。

 ご支援のほどよろしくお願いいたします。