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ツアー造成のメリットは?オンラインツアーの今とこれから【後編】

  • 2021年11月16日

 前編では、オンラインツアー市場の規模と将来性に関して触れたが、今回は、実際にオンラインツアーは観光産業にどんな影響があるのか、またどう触れていくべきかを考える。



観光地では1つのマーケティング手法

 オンラインツアーは観光地自体や生産者にとって効果的な商品であることは、前編でもご紹介した通り。これまでYoutubeや雑誌、SNSなど様々な方法でマーケティングをしてきた観光地であるならば、オンラインツアーは今後も1つの選択肢になるだろう。特に、飲食に関してはこれまで見た目にインパクトがあるものでないと、なかなかアピールできなかったのが、物販とオンラインツアーの組み合わせであれば五感に訴えかけるマーケティングができる。

 もちろんリスクがないわけではない。参加者がオンラインツアーだけで満足してしまうと実際に旅行には来てもらえないし、そもそもツアー自体の出来が悪ければ悪評にもつながる。それを避けるためには、オンラインツアーのクオリティを上げるしかないが、それは他のマーケティングでも同じことで、Youtubeに上げた動画が酷い質だったり、動画だけで満足できるような場所だと思われれば旅行には当然来ないだろう。オンラインツアー独特のデメリットではない。

旅行会社に利益はあるのか

 一方、旅行会社にとってオンラインツアーはどうか。現在、HISを代表に様々な旅行会社がオンラインツアーを実施している通り、少なくともオンラインツアーのメインプレイヤーが旅行会社であることは間違いない。では、旅行会社はオンラインツアーで収益を生むことができるのか。

 オンラインツアーだけで大きな収益を生み続けるのはかなり難易度が高いというのが、オンライン旅行EXPO2021の主催であるロコタビ浅井氏の意見だ。「物販がないオンラインツアーの単価は平均大体2000円程度、残念ながら旅行手配ほど取り扱い高が増えるものではない」という。確かに、単価2000円のオンラインツアーを30人の方が参加してくれたとして、売上が6万円。1日に何度もできる商材でもなく、できたとしてもコンスタントに集客し続けるのは難易度が高い。海外渡航の手配などと比べると、取り扱い高も取り扱い数もかなり少ない。

 だが、決して不可能というわけではないとも浅井氏は言う。例えば、企業からの依頼で行う貸し切りのオンラインツアーなどは収益が出やすい他、物品の販売を合わせることで売上は伸ばすことができる。それに、オンラインツアー自体で直接収益を上げるだけではない。他にも地方観光局がマーケティングとして行う際に、受注を受けるという方法がある。観光局はその土地のプロではあるが、ツアーのプロではなく、その点旅行会社には一日の長がある。もちろんリアルなツアーをそのままオンラインにするだけで良いというわけではないが、共通する部分は多い。他にも、オンラインツアーに投げ銭を組み込むなどの形式も生まれており、今後も新しいキャッシュポイントが生まれるだろう。

 それに、オンラインツアーはかかるコストも少ない。現地でツアーを行う人さえいれば、後はカメラ1つやスマホでも実施ができる。初期投資が少ないということは、失敗しても赤字の額も大きくなりにくいということだ。コロナで渡航が動かない今、試してみるのは決して無駄ではない。

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