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20代社員が振り返る今週のニュース ー Z世代へどうアプローチする? JATA・ANTAの要望書

 今週、個人的に最も面白かったのは立教大学ゼミ生との共同企画である学生アンケート調査でした。この調査記事は私にはかなり衝撃的でした。
 私はまだ20代ではありますが、今の学生からしたら若くもないのは百も承知と思って読んだのに驚きの連続で、今の若者とは本当に感覚がズレていっているのだなと恐ろしくなりました。今の大学生はほとんどがいわゆるZ世代、これから色んな業界がターゲットにし始める世代で、観光産業にとってもそれは変わらないでしょう。
 物心ついた頃からSNSが側にあったZ世代が旅行先で最も参考にする情報はInstagram。正直全く想像していませんでした。でもこれを数少ない若い友人に聞いてみると「そりゃそうでしょ」とのことで、文字を読んだりするのは面倒だし、短い動画や写真で視覚的に情報を得るほうがいいと言われてしまいました。文章が好きな身としては悲しい限りですが、やはり視覚的な情報はインパクトが強いということですね。そして、そもそもホテルや観光地はInstagramをやってないとZ世代のマス層にアプローチできないということになります。これからは多くの観光地でSNSマーケティングの担当者が置かれることになるのかもしれないですね。
 あとは、こういうアンケート結果を見た時に考えるべきは「マス層がどんな風か」というのももちろんですが、狙えるニッチなところはどこかも考えたいですね。例えば、今回のアンケートを見てみるとブログを参考にする人が12%もいます。すでに色んな企業が活用していて群雄割拠のSNSよりも、人気があるブログを書いている人に書いてもらった方が費用対効果がいいんじゃないか、とかですね。
 あとはこういうアンケート調査は本当はクロス分析ができると面白いのですが。旅行の予算が10万円を超える層とそうでない層が参考にする情報源は一緒なのか違うのか、僕なら是非知りたいですね。

 アンケート結果とは全く違うジャンルですが、JATAとANTAが観光立国調査回へ要望書を提出しました。業界団体がこうして動いてくれるのは本当に頼もしいです。観光産業の中小企業がいくら声をあげても、国を動かすことはできませんからね。
 業界支援として書かれた9項目がどうか、という点に関しては皆様それぞれ思うところがあると思います。例えば私個人の意見としてはGoToよりも真水の支援を増やしてくれと思いますが、GoToの方が真水支援よりも優れている面があるのも理解していますし、資金繰り支援や社会保険料などの免除、持続化給付金や家賃支援給付金の再支給なども盛り込まれていますし、偉そうな書き方になってしまいますが要望書全体は業界の多くの人が満足いくものになっていると思います。
 あとはこの要望書が通るか否か、通るのは一部なのか、一部だとしたら何が通るのかですね。この記事でトラベルビジョンとしてコメントしていますが、JATA・ANTAはこれまで全く動いていなかったわけではありません。しかし現実問題、要望書が提出されても実行されなければ我々は苦しいままですから、是非実行されることを祈るばかりです。