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ハワイの「今」を駐在員の視点から-米本土からの旅行者で賑わうも、新規感染者数は増加傾向

観光業の現況

 外国人観光客は減少したままですが、引き続き米本土からの訪問者は多く、オアフ島の観光地は賑わっています。規制解除がまだ完全に行われていないハワイでは、密を避ける人数制限や環境保護の観点からの入場者数抑制も行われています。行列が日常の風景となり、旅行後の満足度に悪影響が出ているとも報じられています。ホノルルの人気スポットを中心に現況を7月末に撮影した写真とともにお伝えします。

ハナウマ湾

 ロックダウンとなった2020年3月に閉鎖となり、9ヶ月後の12月に日時と入場者数を限定して再開園しています。閉鎖期間中に水質が60%以上も回復したという事実もあり、再開と併せて自然保護の対策も行われています。

 1日約3000名が訪れていたハナウマ湾ですが、再開後は週5日(月・火曜は閉園)、営業時間も16時まで、入園者数も1日720名までと制限されています。また、4月からは予約システムが導入されており、来園2日前にオンライン予約する必要があります。更に12月の再開時に12ドルに値上げされた入園料も、この7月より25ドルに再値上げとなっています。

 この短期間に入園へのハードルは高くなったものの、ハナウマ湾の人気に陰りはないようで、写真撮影日も朝10時の時点で、予約者以外は入園ゲートの通過も不可となっていました。

ダイアモンドヘッド

 ダイアモンドヘッド登山口もロックダウン後に9ヶ月間閉鎖となり、昨年12月に再開しました。閉鎖期間中に補修工事も行われ、登山口へアクセスするトンネルには写真のように信号機が設置され、安全面も改善されています。

 再開当初は週4日営業でしたが、現在は週6日(水曜定休)に緩和され、入園最終時間が16時、感染防止措置としてソーシャルディスタンスの確保とマスク着用は継続となっています。

 こちらも他のハワイ州立公園同様に入園料は1ドルから5ドルに値上げになっていますが、ワイキキに一番近い人気スポットですので値上げの影響はないようです。山頂付近に300名ほどが溜まって密の問題が発生していると報道されることもあり、ハナウマ湾のように予約システムの構築が検討されています。

ドール・プランテーション

 ノースショアを代表するパイナップルの観光施設も昨年11月に再開しています。週6日(水曜定休)の営業で、マスク、検温、ソーシャルディスタンスに注意して観光客を受け入れています。

 屋外のオープンスペースも多い園内ですが、ギフトショップのある建物は写真のように入場制限が行われています。また、オンライン予約が可能だったパイナップル・エキスプレス・トレイン・ツアーも事前予約は不可となり、この日は2時間待ちで催行されていました。

おわりに

 観光客の拠点であるワイキキは、昼も夜も、ビーチもタウンも観光客で賑わっています。コロナ禍で閉店したレストランやショップも少なくありませんが、最近は新規オープンの店も出始めています。写真のロイヤルハワイアン・センターもレストランは混雑していますし、ライブ・エンターテインメントやフラ、ウクレレの無料カルチャーレッスンも再開しています。

 パンデミック後のリバウンドで、混雑、行列などネガティブなイメージが生じているハワイですが、一時的な現象だと思います。日本からの観光が本格的に回復する頃には、状況も落ち着き、以前と同じようなハワイ観光が楽しめるだろうと予想しています。そのためにも、日本もハワイも感染防止や封じ込めへの努力継続が望まれます。

本稿は、トランスオービット ハワイ マネージャーの水上直弘氏より寄稿いただいています。
※2021年8月5日(現地時間)現在の情報です。

株式会社トランスオービット
米国本土・ハワイ・カナダ・オーストラリア・韓国に現地法人を有するランドオペレーター
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