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公認会計士が教える、恥をかかない知っておくべき会計知識 vol.4 ー ゼロベース代表 渡邊勇教氏寄稿

固定資産と減価償却 ~いつ、どんな会計処理をする? 中古資産は節税になる?~

 公認会計士の渡邊勇教が、トラベルビジョン読者のみなさんに、ビジネスパーソンとして知っておいていただきたい会計に関する基礎知識を連載でお伝えする本コラム。4回目のテーマは第3回に続き「固定資産と減価償却」です。前回は以下の内容をご紹介しました。

・そもそも固定資産とはなにか?
・減価償却費とはなにか?
・減価償却費の算定方法

 今回は上記の内容を踏まえ、具体的にどのような会計処理が行われるのかについてより詳細な内容をご紹介させていただきます。

固定資産を計上するタイミングはいつ?

 さて、突然ですが、ここでみなさんに問題です。固定資産を会計上、計上するタイミングは以下のいずれでしょうか。

パターン1:契約が締結されたとき
パターン2:代金を支払ったとき
パターン3:所有権の移転が完了したとき(=登記完了や商品の引渡しが完了のとき)

 どのパターンもあり得そうな気がするのではないでしょうか。正解はパターン3、所有権の移転が完了したとき(=登記完了や商品の引渡しが完了のとき)が、会計上固定資産を計上するタイミングです。会計では、資産を計上するタイミングはあくまでも権利が確定したときになります。

 パターン1の契約が締結しただけでは、固定資産それ自体はまだ、自分のものになっていません。あくまでも、時期が来たら自分のものになりますよ、売りますよ、という契約でしかありません。また、パターン2の代金を支払ったときは、支払いが完了したのみであって、所有権それ自体が移っているわけではありません。

 権利関係がわかりやすい「土地や建物」「自動車」などはイメージがつくのではないでしょうか。これらは「所有権移転の登記」が完了してはじめてその人(もしくはその会社)のものとなります。登記が終わっていないと宙に浮いた状態であり、会計上(それだけの問題ではないかもしれませんが)も処理ができません。

 権利関係などはあまり気にしない、例えばパソコンや物品の購入などで想像するとイメージがつきにくいような気がしますが、これらの物品の場合、パターン1からパターン3がいっぺんに完了しているケースが多いのでイメージが湧きにくいのかと思います。

 なお、「会計上」と記載をしていますが、固定資産の計上タイミングは、会計も税務も差はありません。また、減価償却費をスタートするタイミングは、厳密には所有権の移転時ではなく、「事業共用開始日」となります。

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