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【北京現地レポート】大幅な回復を見せた国内旅行、民泊市場の整備が急務

 「人が多すぎる!」「行列が長すぎる!」 これは、今年のゴールデンウィーク(5月1日~5月7日)中に観光客の間で最もつぶやかれた言葉です。しかし、これは中国の観光産業が回復したことの裏返しでもあります。2020年1月新型コロナウイルスの感染爆発以降、観光産業はどれくらい長い回復期間が必要か、ずっと不安を抱えてきました。ちょうど終わったばかりのゴールデンウィークは中国観光市場の回復の夜明けのように感じられます。
※この記事は5月21日の情報を基に執筆しています。
※前回の中国現地レポートはこちら

北京の夜景

ゴールデンウィーク中の北京の観光市場

 2021年3月16日以降、中国の感染リスクが低い地域の人々は北京に到着する7日以内にPCR検査陰性証明書を保持する必要がなくなりました。この規制緩和のおかげで、北京に絡む航空券や列車のチケットの検索と予約が増加しました。予約数は、3月15日頃と比較して2倍になり、北京~上海、北京~広州、北京~成都、北京~杭州、北京~深センが最も人気のある予約ルートです。昔は旅行を予約する際にはパッケージでの予約が主流でしたが昨今は、最初に宿泊施設を予約してから交通機関を予約します。観光客はホテルを予約した後、航空券と列車に関連する旅行ポリシーが明確になった段階で追加の予約を行います。ゴールデンウィークなどの混雑を回避してコストを節約でき、旅行計画をリアルタイムで調整することも可能です。

 今年のゴールデンウィークは計2億3000万人が国内旅行をし、国内の観光収入は1132億元に上りました。首都北京でも観光市場が急速に回復しています。今年のゴールデンウィークの観光客総数は842万人で、前年から81%も増加。観光収入総額は93億元で、前年から20%増加となりました。観光市場は2019年の90%まで回復しました。

ゴールデンウィーク中の万里の長城
ゴールデンウィーク中の北京西駅構内

北京は最も厳しい民宿ポリシーを発表

 従来、民宿については十分に監督されてきませんでした。一方で、民泊市場は都市部や田舎であろうと、需要に基づき絶えず発展し成長しています。田舎と比較して、人の流れが多い都市、特に北京は移動人口の多い都市であり 、市場の需要は非常に大きいです。中国でのネット上から予約する民泊の利用者数は、2016年の4000万人から2019年には2億3000万人に急増しました。しかし実際には、便利な民泊の予約サイトは民宿産業の発展を促進する一方で、悪い影響もあります。部屋に隠されたピンホールカメラ、深夜の入居者からの騒音、バスルームのガラス扉の爆発による入居者の重傷などが頻繁に報告されています。団地やアパートメント住宅の中にオープンした都市型の民宿は、周辺住民から多くの苦情を受けました。都市型の民宿の特徴は登録されている施設数が多い、場所がバラバラに点在している、複雑な間取り、そして多様なオーナー(個人や企業など)の在り方です。中国の民宿市場はまだ完全な管理手順を確立しておらず、市場参加者の自己監視のみに依存しています。

 2021年2月1日、北京市政府は民宿の管理を規制する内容の通知をしました。この通知は、都市型の民宿の開業条件と運営仕様に関する内容です。条項には、首都のコアエリアでの民宿運営の禁止、運営する際の賃貸住宅の所有者の書面による同意を得る必要、建物は火災や衛生などの安全基準を満たす必要などがあります。北京市内の民宿全体の1%未満がこのポリシーを満たしています。短期的には、新規制の施行は必然的に業界やプラットフォームに一定の影響を及ぼし、その結果、一部の事業者は市場から撤退し、北京の都市型民宿は改善の到来を告げるでしょう。これは業界がより洗練されたものに転換する絶好の機会でもあります。

北京の民宿

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