フィジー政府観光局、国境再開を念頭にカップル、家族、女子旅、グループ誘致へ

日本人旅行者に好まれる旅行素材も紹介
現地の観光従事者は6月末までに2回目のワクチン接種完了予定

瀬戸氏

 フィジー政府観光局は、コロナ禍収束後の国境再開を前提として「夫婦・ハネムーン・カップル」「ファミリー」「女子旅」「グループ旅」の4つの需要を中心に日本からの旅行者誘致に取り組む方針を打ち出している。4月28日に開催した旅行業界向けウェビナーでは、同観光局日本事務所マネージャーの瀬戸敦子氏が、4つの需要とフィジーの相性の良さについて説明した。

デスティネーションとしての対応力の高さを強調

 「夫婦・ハネムーン・カップル」にとっては、1島1リゾートで個別送迎やアレンジも可能といったプライベート感を満喫できる宿泊施設が選択できることや、最良の思い出を提供できるフィジースタイルのホスピタリティーの心地よさと伝統文化の魅力をお勧め理由に挙げた。

 「ファミリー」へのお勧め理由は、安全・安心な環境で日本との時差も3時間と小さく、日本からのゲートウェイとなるナンディ国際空港から距離が近くアクセス良好なホテルが豊富にあること、選択肢となる宿泊施設の予算幅も大きい点などを挙げた。また多くのホテルに子供用プールがあり、キッズクラブやベビーシッターのサービスも充実している点もファミリーに合っているという。

 「女子旅」については、さまざまな女子旅ニーズに対応できるデスティネーションとしての対応力の高さを強調。アクティブ派にはスノーケリングやダイビング等のマリンアクティビティを体験できること、多くのホテルがSUPやカヌーなどモーターを使わないアクティビティを無料提供している。このほか、のんびり派やグルメ派、ショッピング派にとっての魅力を挙げた上で、洋上バーなどSNS映えするスポットの多さも女子旅に喜ばれる要素であるとした。

 「グループ旅」に関しては、さまざまなアクティビティをグループで体験できる優位性を説明。たとえばSDGsを意識したグループ旅行の場合は、サンゴ礁保護活動の一環としてのコーラルプランティングを体験できるほか、大自然の中で行う各種チームビルディングのプログラムが用意できる点もグループ旅向きだとした。

 その他、日本人旅行者に好まれると期待できる旅行素材として、シャークダイブなど特徴ある海中散歩が楽しめるスキューバダイビングや、国際級チャンピオンシップコースもあるゴルフ、公的証明書も発行できるウエディング、公用語である英語の語学留学などをおすすめした。

 国境再開の前提となる新型コロナウイルス感染症への対応については、すでに国民へのワクチン接種が進んでおり、特に観光従事者に関しては6月末までに2回目の接種が完了する見通しとなっている。フィジー政府は国境再開について国民のワクチン接種率約80%以上を条件としており、「日本とフィジーの両国で往来できる条件が整い次第、フィジーとしては日本の観光客の受け入れを開始し、大歓迎で迎え入れたい」(瀬戸氏)としている。

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