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中南米、「新型コロナウイルス」に伴う中南米諸国における影響について

  • 2020年5月22日

中南米・カリブ各国においても引き続き、あらゆる国から入国制限や外出禁止令が出されております。

ほとんどの国において国境が閉鎖されており、入国が可能となる時期も未定ですが、現地では6月・7月を目途に再開するとの報道もあります。

各国の空港閉鎖に伴い、当該国を出国できない旅行者もいるため、外国人を国外に運送するため、また自国民を呼び戻すためのフライトのみ許可されるケースがあります。

各国の主要都市では外出禁止が続いており、ロックダウン状態です。

食料品店と薬局、ライフラインである医療・物流・電気・水道・燃料などを維持する目的の業種のみが継続されており、それ以外は営業しておりません。

観光に関わる施設、博物館、遺跡、国立公園などは閉鎖しております。ホテル、レストランのほとんどが営業しておりません。一部の都市では、レストランも例外的にオープンしているケースもあります。

ホテルに関しては、多くの都市では観光客を受け入れておらず、外国から戻った自国民の隔離施設として利用されているほか、医療関係者など感染の可能性が高い業種の方々の一時宿泊施設としても利用されております。

交通に関しては、ライフライン等で働く国民の移動手段として利用されることから、限定的ではありますが市内の公共バス、電車、タクシーは運行しております。一方で現地では6月・7月より各地の国内線のフライトのみ再開するとの報道もありますが、県や州の移動は制限されていることを考えると自国民が地元に戻るためのフライトになると思われます。

(現在も移動制限により地元に戻れない人が多数いらっしゃいます。)

現地ではニューノーマルに向けて、あらゆる店舗は通常の25%しか受け入れない、バスは乗車率50%までといった対策がとられるとの報道もありますが、現時点では感染のピークを過ぎていないことから再開のための方針はなく、できる限り「ソーシャルディスタンス」を保つことが、今後感染のピークを過ぎてからの予防対策となると報じられております。

現地旅行関連業種の今後の状況については、社員を一時的に契約解除することでどうにか乗り切るバス会社、ホテル、レストランもあるようですが、設備の維持に経費がかかるレストランやホテルなどの中には、これから破綻するところが出る恐れもあります。

中南米の航空会社であるラタム航空は大幅なリストラが行われると報じられ、またアビアンカ航空はフライトを継続しながらも破産手続きを開始し大幅な縮小が報じられております。

現時点では空港閉鎖が多く、再開後の運航は少ないと思われます。

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以下に各国が発表している措置期間等に関する最新情報をお知らせいたします。

なお各措置には例外・変更等もありますので、渡航の際は最新情報をご確認ください。

■ 中南米諸国における入国制限等の措置について

◎ メキシコ

 入国禁止: 米国からのみ / 適用期間: 3月21日~終了時期未定

 外出禁止: 無し

 症例数: 54,047名 / 死亡者数: 5,487名

 その他: 現在メキシコ(特にメキシコシティ)では感染者のピークを迎えている状況ですが、

  地方の市町村などでは過去数週間の間、感染者が発生していない場所もあり、

  5月末より経済・社会活動再開を予定しております。

◎ グアテマラ

 入国禁止: 3月17日~終了時期未定

 外出禁止: 毎日 17:00~05:00は外出禁止、外出時はマスクの着用を義務化

 症例数: 2,090名 / 死亡者数: 41名

◎ エルサルバドル

 入国禁止: 3月18日~終了時期未定

 外出禁止: 3月21日~終了時期未定(24時間)

 症例数: 1,583名 / 死亡者数: 30名

◎ コスタリカ

 入国禁止: 3月18日~6月15日

 外出禁止: 3月24日~終了時期未定(22:00~翌朝05:00まで)

 症例数: 901名 / 死亡者数: 10名

 その他: 国際線各社が運航を停止しています。

  制限により出国出来ない外国人旅行者に対し、滞在期限の延長対応がなされています。

◎ ホンジュラス

 入国禁止: 3月16日~終了時期未定

 外出禁止: 3月30日~終了時期未定

 症例数: 2,950名 / 死亡者数: 150名

 その他: 政府の対策に不満を抱く市民らによる抗議活動が散発しており、

  厳しい外出禁止令が導入されております。

  土~日曜は完全な外出禁止となっています。

  なお、外出の際は、マスク着用が義務付けられています。

◎ パナマ

 入国禁止: 3月20日~6月22日

 症例数: 9,846名 / 死亡者数: 283名

 その他: 空港閉鎖のため、フライトが運航されておりません。

  また外出禁止令が厳しく、違反した者に対しては社会奉仕活動または罰金が課されます。

  外出時にはマスクの着用を義務付けています。

◎ キューバ

 入国禁止: 3月24日~終了時期未定

 外出禁止: 3月24日~終了時期未定

 症例数: 1,893名 / 死亡者数: 79名

 その他: キューバでは引き続き、ホテルやレストラン等の一時閉鎖が続いております。

  しかし現在、感染者数が徐々に減りつつあるため、6月には国内マーケット用に

  数軒のホテルがサービスを再開する可能性が出ております。

  空港の再オープンは6月中旬~下旬にかけて予定されておりますが、状況により

  再開時期が延長される可能性もあります。

◎ バハマ

 入国禁止: 3月19日~継続

 外出禁止: 3月20日~継続(05:00~21:00)、外出時はマスクの着用を義務化

 症例数: 96名 / 死亡者数: 11名

◎ ドミニカ共和国

 入国禁止: 3月19日~終了時期未定

 外出禁止: 3月20日~終了時期未定(17:00~翌朝06:00まで)、ただし都市間移動は解禁

 症例数: 13,721名/死亡者数:448名

 その他: 米国行きのフライトが5月より週1便程度(不定期)に減便となっています。

  都市部だけでなく、地方でも感染発生が増加傾向にあります。

◎ ジャマイカ

 入国禁止: 3月21日~終了時期未定

 外出禁止: 4月01日~終了時期未定(20:00~翌朝06:00まで)

 症例数: 520名/死亡者数:9名

◎ エクアドル

 入国禁止: 3月16日~終了時期未定

 外出禁止: 3月25日~終了時期未定(14:00~翌朝05:00まで)、外出時はマスクの着用を義務化

 症例数: 35,120名/死亡者数:2,942名

 その他: 引き続き陸海空の国境封鎖、外国人入国制限、県外移動の禁止、

  国内・国際線航空便の運航停止などの措置がとられています。

◎ コロンビア

 入国禁止: 3月23日~5月30日

 外出禁止: 3月23日~終了時期未定

 症例数: 17,016名/死亡者数:618名

 その他: 6月01~30日の期間、国境閉鎖・都市間の陸路移動制限・

  国内線及び国際線運航停止が継続されます。

◎ ペルー

 入国禁止: 3月16日~終了時期未定

 外出禁止: 3月16日~終了時期未定(20:00~04:00まで)、外出時はマスクの着用を義務化

 症例数: 97,593名/死亡者数:2,930名

◎ ボリビア

 入国禁止: 3月22日~5月31日

 外出禁止: 3月22日~終了時期未定、外出時はマスクの着用を義務化

 症例数: 4,438名/死亡者数:179名

◎ パラグアイ

 入国禁止: 3月24日~終了時期未定

 外出禁止: 21:00~05:00は外出禁止、外出時はマスクの着用を義務化

 症例数: 870名 / 死亡者数: 11名

 その他: 食料品・医薬品・清掃用品補給等の最低限のみ。自動車通行制限は継続中。

◎ ウルグアイ

 入国禁止: 3月23日~終了時期未定

 外出禁止: 3月23日~終了時期未定

 症例数: 740名 / 死亡者数: 20名

◎ チリ

 入国禁止: 3月18日~終了時期未定

 外出禁止: 3月22日~終了時期未定

 症例数: 46,059名 / 死亡者数: 478名

◎ アルゼンチン

 入国禁止: 3月19日~終了時期未定

 外出禁止: 3月20日~終了時期未定

 症例数: 8,674名 / 死亡者数: 391名

 その他: 現時点ではホテル、観光バス会社などは未だ営業できていない状況です。

  現在営業中のホテルは、海外から帰国者の検疫、またはアルゼンチンに足止め

  されている外国人旅行者のための宿泊サービスのみとなっております。

◎ ブラジル

 入国禁止: 3月30日~5月28日

 外出禁止: 3月24日~終了時期未定(サンパウロ州独自)、外出時のマスク着用を義務化

 症例数: 267,360名 / 死亡者数: 17,466名

情報提供:株式会社ラティーノ日本海外ツアーオペレーター協会