NDCアグリゲーターがエフネスと提携-夏を目途にサービス開始

  • 2019年2月14日

 インドのNDC(New Distribution Capability)アグリゲーターであるVerteil Technologies(バーテイル)の日本法人、バーテイルジャパンはこのほど、第1種旅行会社のエフネスにNDCアグリゲータープラットフォーム「Verteil Direct Connect(VDC)」の提供を開始した。エフネスによれば、同社の子会社で国際航空券の発券代行などを手がけるギャランツアーで、旅行会社に対しVDCを使用して航空券などのNDCコンテンツを提供する予定。まずは夏を目途にギャランツアーが旅行会社からの問い合わせを受け、NDCコンテンツの手配サービスを開始。将来的にはNON-IATAを含む旅行会社がVDCのシステムを直接利用できる仕組みも提供する予定という。

 バーテイルは2016年8月創業のNDCアグリゲーターで、今年の1月11日付でバーテイルの日本での窓口業務を担当していたセブンスカイズと合弁会社としてバーテイルジャパンを設立。出資比率はバーテイルが51%、セブンスカイズが49%で、バーテイルジャパンの代表取締役はセブンスカイズ代表取締役社長の上甲哲也氏が務める。

 同社によれば、VDCでは現在、アメリカン航空(AA)、エア・カナダ(AC)、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、エミレーツ航空(EK)、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)、スイスインターナショナルエアラインズ(LX)、オーストリア航空(OS)、ブリュッセル航空(SN)とダイレクトコネクトで接続している。今後は19年前半を目処にエールフランス航空/KLMオランダ航空(AF/KL)、カンタス航空(QF)、シンガポール航空(SQ)やスクート(TR)などと接続し、旅行会社へのサービスを拡充する。

VDCの検索画面(イメージ)  VDCでは座席や機内食の写真を見ながらアンシラリーサービスなどを選択できるほか、航空券を横並びにして比較ができる機能、航空機の発着時間や遅延状況、航空券のTL(発券期限)が一覧で分かる機能などが利用できる。航空券の支払いはBSP発券と乗客のクレジットカードが基本で、日本ではBSP発券が主となる見通し。加えて、上甲氏は「VDCはIATAの提供するグローバル・ペイメント・マーケットプレイス、IATA Financial Gateway(IFG)に接続しているため、VDCでLCCを予約する場合はBSPとコーポレートカード決済の選択肢を提供できる」と話した。

 VDCは現在、IATA代理店が利用できるサービスとして提供しているところ。上甲氏は「今後はエフネスをはじめ日本の旅行会社と共同で、VDCをどの旅行会社でも直接利用できるよう、アプリケーションを強化したい」と意欲を示した。

 エフネス取締役の岡崎竜也氏によると、今後はギャランツアーにおいて、まずはLH、AAのNDCコンテンツを提供する予定で、昨年の12月21日に、LHの航空券のテスト発券を実施済みという。他の航空会社については順次対応を進めているところ。旅行会社との精算方法については、現在は現金精算のみだが、環境が整い次第、搭乗者のクレジットカードでの精算も可能にするとした。

次ページ>>日本で本格展開、日系航空会社にアプローチも