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カナダ、日本市場でテーマとターゲットを明確化-RVC2018(1)

  • 2018年6月29日

成田/モントリオール線に期待
通年化めざし食や都市の魅力を訴求

日本はシニアと女性をターゲット、SNSでの情報発信に期待

(左から)ルゴー氏、半藤氏  業界誌のインタビューに応えたカナダ観光局国際担当副社長のエマニュエル・ルゴー氏は日本市場について、冬の旅行や独身女性層の旅行について潜在需要があることなどから、「成熟市場ながら成長の余地が見込める」との認識を示した。今後は明確なテーマを設定し、マーケティングやプロモーションを展開していく考え。日本の旅行会社との協力関係については、「引き続き重視する」とした。毎年開催していた日本向け商談会「フォーカス・カナダ・ジャパン」は隔年開催となり、次回は19年の開催となるが、VIP向けのFAMツアーや、RVCなどで関係を強化するほか、情報提供や商品造成などでチームカナダによるサポートを継続する方針だ。

 同局日本地区代表の半藤将代氏は、具体的なターゲットにについて説明。知的好奇心の高い55歳以上のシニア層に加えて、「非日常の体験を求め、ソーシャルメディアを使って積極的の情報発信をする『フリースピリット』を持った25歳から34歳の女性層」の取り込みに力を入れていく。そのために、インフルエンサーを登用した動画を新たに制作。今年の夏に発表する。

 テーマについては、通年での送客促進を目的に、「食」と「都市」に焦点を当てる。半藤氏は「旅行会社の間でもカナダの食に対する関心は高まっており、その商品も増えている」と手応えを示した。都市については、「地元視点のライフスタイルを提案していく」考え。この方針に沿って、バンクーバーとトロントの各観光局では、日本市場への投資を増やしているという。