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独バイエルン州、「伝統と現代」を訴求-回復に意欲

  • 2017年7月18日

フーヴァルト氏  先ごろ来日したドイツ・バイエルン州観光局広報担当CEOのイェンズ・フーヴァルト氏は本誌のインタビューに応え、今後の日本でのプロモーション方針について「日本人がイメージする中世の建築物が残るローテンブルクなどに加えて、ミュンヘンなど現代的な都市の魅力も訴求したい」と意欲を示した。具体例としてはミュンヘンのテーマパーク「BMWワールド」や、近代美術やグラフィックアートなどを展示する博物館「ピナコテーク・デア・モデルネ」を挙げた。

 一方で、ミュンヘンはドイツビールの祭典「オクトーバーフェスト」の発祥の地であることなども説明。「伝統と現代が混在するバイエルンの魅力を、日本の旅行者の皆様にアピールしたい」と話した。日本市場については「アジアのなかでは中国、韓国とともに重要な市場。積極的に投資を実施し、マーケティングやプロモーションを展開している」と強調した。

 2016年に海外からバイエルンを訪れた旅行者の宿泊数は前年比0.3%減の1750万泊。このうち日本人は、同州でも発生したテロ事件の影響などにより26.8%減の29万9508泊と大きく減少した。フーヴァルト氏は「30万泊を切ってしまったことは大変残念」とコメントした上で、今後については「メディアを通じて良いイメージを訴求していきたい」と話した。

 そのほかには「日本人は文化や建築、食に興味があるが、我々は日本人向けの質の高い観光素材を十分揃えている」と強調。「親切で穏やかな日本人については、宿泊施設などのサプライヤーも重視している」と伝え、旅行会社に協力を求めた。