HISとANAHD、23年に宇宙旅行、ベンチャーに出資

  • 2016年12月1日

▽澤田氏「将来はヨーロッパ旅行並みに」、宇宙ホテルも

(左から)HISの澤田氏、PDエアロスペースの緒川氏、ANAHDの片野坂氏  澤田氏は宇宙旅行の販売については、宇宙機開発の進捗状況を踏まえて「完成の1、2年前から開始したい」と述べた。ただし市場を独占する考えはなく「例えば、ジェイティービー(JTB)さんが販売してもいい」という。旅行代金については市場価格を踏まえて、運航開始時は海外の競合他社の7割程度にあたる約1400万円とする見込み。販売開始から5年後には「ヨーロッパ旅行並みの100万円から200万円」の価格帯をめざすという。そのほか、将来の展開として「宇宙機が安定的に運航するようになれば、宇宙ホテルも作りたい」と意欲を示した。

 ANAHDの片野坂真哉氏は「宇宙旅行の時代はもうすぐそこにきている」と語り、「PDエアロスペースの工場を見せてもらい、社員が開発に没頭している姿に感動した。何としても応援したいと思った」と出資の理由を説明した。追加出資については未定で「相談したい」と述べるに留めた。

 PDエアロスペース代表取締役社長の緒川修治氏は「宇宙という未知で広大な領域が、多くの人にとってより身近な存在になるよう事業を展開していきたい」とコメント。今回の提携を同社の「第2創業」と位置づけ、「スピード感を持って計画を推進したい」と意欲を示した。