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ダイヤモンド・プリンセス、3年目の日本発着クルーズ

  • 2016年6月23日

充実した日本人対応
食やアクティビティの魅力も

多種多様な船内アクティビティやイベント
華やかな「フォーマルナイト」

日本人に人気のハワイにちなんだアクティビティやショーを用意。写真はフラのレッスン  クルーズ旅行の楽しみの1つは、船内で提供されるさまざまなアクティビティやイベント。終日航海日には特にプログラム数が多く、フラやウクレレのレッスン、フィットネス、絵画の勉強会や絵手紙作り、浴衣の着付け体験、映画や落語の鑑賞、絵画のオークション、大規模なショーなど、1日中さまざまなプログラムが用意されている。

豪華な雰囲気のフォーマルナイト。船長との記念撮影も  おすすめは、船内各所のスタンプを集めて応募する「宝探し抽選会」。今回は出航の翌日に開催されたが、すべてのスタンプを集め終わるころには、船全体の概容を理解することができた。

客室に届く日本語版の船内新聞で、翌日の予定を確認  ダイヤモンド・プリンセスの日本発着クルーズではクルーズ中に必ず1日は「フォーマルナイト」を開催。男性はタキシードや暗めの色のスーツなど、女性はカクテルドレスやイブニングドレスなどを着用するため、船内は華やかな雰囲気になる。また、船長が主催するウェルカム・パーティでは、グラスタワーにスパークリングワインを注ぐレストランの総支配人と記念撮影ができる。

 こうしたアクティビティやイベントは船内新聞で紹介されており、基本的に予約せずに参加できる。種類の多さから、旅行会社のなかにはおすすめのプログラムを紹介する独自の新聞を作成し、他社との差別化をはかる会社もある。

 このほか、寄港地観光などで疲れた時は、客室でのんびり過ごすことも可能。バルコニーに座って船からの景色を楽しむほか、図書室で借りた本を読み、室内のテレビで日本語字幕つきの映画を鑑賞することもできる。

旅行会社各社の強力重視
サービス向上で協業も

客室内のテレビでは映画に加えて、寄港地や日の出・日の入り時刻に関する情報などを提供  各旅行会社がテーブルを利用してブースを設置  プリンセス・クルーズの日本発着クルーズは、旅行会社経由のみの販売。船内で次のクルーズを予約する際も、旅行会社のツアーに参加する形をとっており、日本発着クルーズをはじめた当初から、旅行会社との協業を重視してきた。

 同社では、全国各地で船内見学会やセミナーを実施し、旅行会社に最新の情報を提供。さらに、船内では旅行会社専用のスペースを用意している。今回のクルーズでは、夕食用の「ヴィバルディ・ダイニング」を昼間に提供。旅行会社各社はそれぞれブースを置き、船内での過ごし方などに関する乗客からの相談に応じたほか、寄港地観光や次回のクルーズの予約相談などを受け付けていた。

港にはオプショナルツアーのバスがずらりと並ぶ  こうした協力体制を受け、旅行会社側もクルーズ商品を積極的に販売する姿勢を示している。大手旅行会社のなかには、商品の販売をおこなうだけでなく、乗客のニーズなどをプリンセス・クルーズに伝え、日本人向けのサービスを主体的に提案する旅行会社もある。

 プリンセス・クルーズでは、来年はダイヤモンド・プリンセスで過去最長の7ヶ月間にわたり、28本のクルーズを計画。7万5000名の集客をめざしている。ダフニ氏は「他の市場ではダイレクトに予約が入るが、日本市場の場合は旅行会社の力が強い」と説明。「旅行会社は客船を満室にするためにサポートしてくれるため、重要な役割を担っている」と語り、引き続き各社に協力を求めた。


取材協力:プリンセス・クルーズ
取材:本誌 栗本奈央子